私の身体にしがみついて離そうとしない彼女。一人になる不安からそう深層心理でそのような行動を取っていることぐらい百も承知だった。だが、彼女をこれ以上不幸に巻き込みたくなかった。私は彼女を説得すると彼女の車から降りて自分の車に乗り込んだ。私は彼女が駐車場から車を出すのを見届けもせずに車を走らせた。
だが、これがのちに私が後悔するきっかけとなった。その時はまだ私は知る由がなかった。
車を運転しながら、妻のことも気になり妻をいたぶったホテルへと向かった。ロビーに入った私は私たちが使用した部屋のパネルが光っていることを目にした。身動き取れないようにしたにも関わらず、パネルが光っているということはこのホテルを出たってことを意味していた。私は受付にいき、カウンターに置かれていたベルを鳴らして従業員が出てくるのを待った。
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