いつのまにか私は彼女の家の近くのコンビニエンスストアに向かっていた。車を駐車場に停めると店内に入った。そこに彼女がいるはずないことがわかっていながらも店内をキョロキョロと見渡してしまった。だが、そこには私の想像もしていなかった人物が店内にいた。
「おぉ、高木じゃないか?」
そう声をかけてきたのは、悪友の寺沢だった。
「なんでここにいるんだ?」
「なんだ。俺がここにいちゃ悪いんか?それより彼女の上司というのはどうなった?」
「あぁ、そのことか…実は彼女とは連絡も取れないしどうなったのかもわからないんだ。」
「まぁそれがお前にとってはいいと思うぞ。お前には美人の奥さんがいるだろう?」
「まぁ、私に隠れて不倫をしてるけどな。」
「えっ?そうなのか?何なら俺が調べてやろうか?」
「いや遠慮しとく。これは私たち夫婦の問題だからな。」
「まぁそんな固いこと言わずに気楽に頼ってくれよ。お前の彼女の時は俺に頼ってくれたやん。そんな感じで頼ってくれたらいいんだぜ。」
「ありがとう。だが、今回は遠慮しとくわ。」
「そっか、まぁ奥さんとは仲良くやれよ。それに許してやってくれ。」
「あぁ、そうした方がいいかもな。」
私はなんだか寺沢と一緒にいるのが息苦しかった。
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