ただ、射精は射精であって身体の疲れはいつもの気持ちの良い射精となんら変わりはなかった。全身に広がる疲労感…そして、射精後に訪れる虚無感…。同じ射精でもこれほどの違和感があることを私は初めて知った。
妻の顔を見た。いやらしい笑みを浮かべながら私を見ていた。私はすごいのよ。あなたわかる?そんな表情を示していた。私にとっては単なる射精をしたというだけであって、感情や感覚的なものに関してはなんら満足感を得たものではなかった。それを得意げに見せる妻を見て少し幻滅した。妻はセックスを楽しむというよりは男に射精をさせることで優越感に浸っているように思えた。
私は妻とのセックスで愛を確かめ合おうとしていたが、どうやら妻はそうではなかったのではないかと初めてそう思った。
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