ようやく目的地に着いた時にはすでに妻との約束の時間を15分過ぎていた。私は辺りを見回して妻の姿を探したがやはり妻の姿はどこにも見当たらなかった。私はがっかりと膝を落としそのまま地面に跪いた。
「やはり妻とはこういう運命になるのだな。私が不倫した代償だ。仕方ない、来た道を戻るとするか…」
私は全身の力が脱力し、重たい足取りで来た道を歩いていた。
「そういえば、妻との初めてのデートは緊張しっぱなしだったな。あの時はお互い初々しかったなぁ。その時の気持ちを忘れるなんて…。」
40分ほど歩くと私が車を停めた場所に辿り着いた。車はすでに流れていて、私の車の横を他の車がすれ違っていった。私は車に乗り込もうと扉を開けると車の中に人影が見えた。
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