目の前に大勢の歩行者が通っていました。みんな目的地に向かって足早に歩いていたこともあり、車に乗っている私たちのことに目を向ける人などいませんでした。だが、そんな中一人の高校生らしい男の子がこちらの方をちらっと見た。その子は一度前を向き直して歩いたのだが、慌ててこちらの車の中、正確には助手席に座る彼女の方を見た。
男の子の歩いていた足の動きが止まった。彼女のワンピースの奥にある彼女の大切な部分をもう一度じっくり見ようとしていた。私は車の中で「男の子がゆきのことを見ているよ。」と伝えると彼女は腰を浮かせて車外にいる男の子に自分の大切な部分が丸見えになるようにした。
男の子は右手で自分の股間を押さえた。若さゆえに女性の大切な部分を目の当たりにして急激に若い息子をいきり立たせたのであろう。歩行者信号の青色のライトが点滅を始めた。彼は急いで横断歩道を渡らなければならないが、目の前に見えている彼女の大切な部分から離れるのが名残惜しそうだった。歩行者信号が赤色に変わった。彼は慌てて横断歩道を渡りきったが、こちらの方をずっと見ていた。やがて信号が変わり車を発進させると彼の頭は私の車の姿を追うように首を回していった。バックミラーに写る彼の姿がどこか寂しげに見えた。
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