二人はまるで長年連れ添った夫婦のように腕を組んで歩いていました。彼女の顔はどこか嬉しそうでした。私もこのまま時が止まればいいのにと思うほどでした。しばらくウィンドーショッピングを続けていると突然彼女が叫び声をあげました。
「キャッ…」
「どうしたんだい?」
彼女は私の腕に身体を密着させるようにくっついてきた。
「ともひささん、知っていたの?」
「えっ?何が?」
「ちょっとあそこを見て」
彼女が指をさした方向に全身を写す鏡がありました。そこに写った彼女の身体がはっきりと服の下に浮かび上がっていたのでした。
「えっ?ほんとだ。全然気づかなかった。ほら、上からワンピースを見てごらん。全然透けてるのなんてわからないでしょ?離れて見るとすごく透けてるね…でも、服が透けて見えているゆきの身体…綺麗だ…本当に美しい…言葉では言い表すことが出来ないほど、美し過ぎる。」
私は彼女の機嫌を損なわないように賛辞の言葉を並べました。
「ねぇ?それほんと?実は鏡に写った自分の身体を見て、すごく綺麗って思ったのと同時にすごくエロティックだなぁって思って。そう思ったらまた濡れてきちゃった。ねぇ、早くホテルで私のことをいっぱい愛してぇ。」
私は冷や汗をかきました。彼女が意外にも自分の身体に見惚れていることが幸いしました。私はこのままでは彼女の気が変わってしまうのではないかと思い、早々に駐車場に戻り車を発進させました。
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