「ぁあん…もっとぉ…いいよぉ…としくん…さえをめちゃくちゃにしてぇ…はぁああああっ…」
こいつは典型的なジゴロだな。寺沢は一人そう思った。高木の彼女の元彼の重田利伸は自慢のチンポを武器に女をタラし込んで金を借りては脅迫を繰り返すとんでもない男だということがわかった。
こいつに泣き寝入りさせられた女は調査をしただけでもざっと20人は超えていた。総額6000万ほど女から金を借りていた。俺の仕事は高木の彼女を守ることであって他の女がどうなろうが知ったことじゃなかった。俺は重田が一人になるのを見計らって後をつけた。
「おい、お前。さっきから何してんだ?」
百戦錬磨の寺沢の尾行がいとも簡単に見破られた。
「えっ?私ですか?」
寺沢はとぼけて見せた。
「お前がずっとついてきてるのはわかってるんだ。誰の女に頼まれたんだ?今なら女の名前を言うだけで命だけは助けてやる。さぁ、早く言うんだ!」
語気を強めた重田は脅すように寺沢に向かって叫んだ。寺沢は踵を返すと今きた道を全速力で戻っていった。後を追うように重田がついてきた。寺沢は路地裏を曲がって細い通りに入った。
「待ちやがれぇ」
人通りの少ない通りで重田の声が反響した。路地裏を曲がった重田は強烈な衝撃を受けてその場にしゃがみ込んだ。
「えらい威勢のいい男だな。お前のことは全部調査済みだ。女をたぶらかせて稼いだ金がとある銀行口座に入っているのも知っている。なんならそれを全額引き出してやろうか?」
「お、お前は何者なんだ。」
「口の利き方がなってないな。ほれっ」
「ぎゃーっ、わかった…わかりました。どうすればいいんですか?」
俺は調査で分かった女のうち、10人の名前を重田に告げた。
「その女たちの口座に金を振り込め。そして、金輪際一切関わらな。分かったか?」
「はい、わかりました。ですから、その手にしたものをどうか…」
重田が言葉を言い終わらないうちに寺沢は行動に出た。寺沢が手に持っていたハンマーを振り抜くと地面に座っている重田のチンポの数センチ横に振り落とした。重田はあまりの恐怖でションベンをちびった。
「まぁ、こっちの世界の人間をあんまり本気にさせるなよ。分かったか?」
「は、はい。すみませんでした。」
翌日、彼女の口座に彼女が元彼に貸していた金が全額振り込まれていた。そして、元彼からの連絡も一切来なくなっていた。
※元投稿はこちら >>