「何で吉田が…」
「おうよ。その訳はこいつを見たらわかるだろう?」
「あぁ!」
「そういうことだ。」
私たち3人は本当によくここのラーメン屋に通っていた。それは量のサービスだけでなかった。ご主人の一人娘である清美を見たいがために必死に通ったのであった。清美はちょうど私たちの一個下の学年だったが、ご主人に似ずに店内に飾られていた遺影の奥さんによく似ていた。
「どうやって清美ちゃんを口説き落としたんだ?」
「それは…」
吉田と清美がどうして一緒になれたかの顛末を延々と聞いた。吉田がこれほど情熱的で積極的な男とは思いもしなかった。
「まぁ今となってはちょっと後悔してるんだがな?」
「あんたぁ!何が後悔なのよ。それをいうのは私の方だわ。ちっさいチンチンで私のことなんて全然気持ちよくさせてくれないし。」
「ちょ…ちょっと待てよ。」
「あぁらほんとのことでしょ?だから、そんなちっさいチンチンだと浮気も出来ないしね。」
「言ったなぁ。よぉし俺も浮気してやろう。」
「いいですよぉ。そのかわり寺沢くんにしっかりと調査してもらってたんまりと慰謝料を請求するからね。」
「そ、そんなぁ…」
「はぁはぁん、あんたにそんな度胸がないことぐらいわかってるよ。あんたにだっていいところがあるんだから自信を持ちなよ。バシッ」
清美の強烈な張り手が吉田の背中に突き刺さった。
「あいてててっ。」
どうやら、二人の心配をする必要はなかったみたいだった。
早速私たちは吉田が作るあの懐かしのラーメンを頂くことにした。
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