「まぁその辺も任せな。お前に疑いが向かないようになんとかしてやろう。他にはないのか?お前の奥さんのこととか?」
何で寺沢は私が妻との間に悩み事があるのを知ったのか不思議だった。だが、この道のプロだけにクライアントの表情を見るだけである程度相談内容がわかるのかもなと思った。
「奥さんも浮気してるんじゃないのか?」
はっきりと寺沢の口から言われると否定したくなったが、どうやらそれは寺沢の前では通用しないようだった。
「その辺も合わせて調査してやる。友達価格だぞ。」
「えっ?お金を取るんか?」
「当たり前だろ。俺もそんなに暇じゃないんだぞ。お前も事務所の中の人の動きを見ただろ?」
「んまぁ、それは確かに。」
「じゃあ料金は前払いだ。今から外に行くぞ。」
私は寺沢に言われるがまま、寺沢の探偵事務所を後にした。
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