私は気が重たかったが自宅に帰ることにした。玄関の扉は開いていた。なぜ開いていたのか不思議に思ったが、単なる鍵か閉め忘れだろうと思った。靴を脱いで家の中に入るとそこにはおびただしい量の酒の缶があちらこちらに散らばっていた。そしてそれはあるものを囲むようにして不規則に並べられていた。その缶の中央に位置していたものは、豪快ないびきをかいて素っ裸でうつ伏せに床で寝ている妻の姿だった。
私の位置から見える妻の大切な部分はだらしなくびらびらが広がっていて、ワンカップがその穴の中に3分の1ほど押し込まれた状態だった。一体何をするとこんな状態で寝られるのかと思った。私は妻を起こそうともせずに2階にある寝室のベッドに仰向けで寝転んだ。
両手をクロスして後頭部の下に敷いた。天井を眺めながら、彼女のことを思い出していた。そして、私はいつのまにか深い闇へと沈んでいくのであった。
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