ようやく意識が戻ったとき、外はすでに日がずいぶん傾き夕方近くになっていました。
まだ若干のめまいを感じましたが、壁伝いになんとか歩いてリビングへ行くと、テーブルの上には夫の書き置きと思われる1枚のメモが置かれていました。
“亜希子、おめでとう。そして、おかえり”
いったいこのメモがどんな意味なのか、私には見当もつきません。
何かのいたずらのつもりでしょうか。
しばらくの間、私はそのメモを手に立ち尽くしていました。
すると突然、玄関のドアが開く音がしました。
私はその音に驚き、反射的に身構えました。
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