僕は今、30代の若輩者ながら小さな縫製会社で社長を務めている。
“社長”というと聞こえはいいが、代々家族経営の町工場のような会社なので、社長兼社員といった感じで現場で手を動かすことも多い。
従業員は、僕の他に経理担当の妻とパートの縫製員さんが8名。
繁忙期には引退した父も手伝ってくれる。
仕事は大手メーカーからの下請けがほとんどだが、工場オリジナルでオーダーメードの水着やレオタードの制作も行なっている。
生地の素材や柄のデザイン・装飾を自由にオーダーでき、少量生産の丁寧な縫製とも相まってアマチュアの方々の間では評判も上々だった。
『今は仕事が閑散期だし、大丈夫ですよ。もちろん料金も家族割で少しサービスしますね』
「嬉しい! さすがカッちゃん! ほんと私の自慢のお婿さんだわ」
義母はとても喜んでくれた。
僕はいくつかデザインパターンを見せるために、スマホでお店のサイトを開いて見せた。
その画面を前のめりになって覗き込む義母。
テーブルの縁には大きい胸の膨らみが2つ、潰れるように乗っかっている。
寄せてきた義母の顔が僕の頬にくっついてしまいそうだ。
フィットネスクラブでシャワーを浴びてきたのだろう。
義母の髪からフローラルのいい香りがする。
僕は胸の鼓動が早くなるのを感じた。
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