木村さんの奥さんはゆかさんといって今年38歳になると言ってました。全然年を取っているようには見えませんでした。それよりも驚いたのが旦那さんの方でした。見るからに普通以下の容姿にブクブクと太った体型から同年代ではないかと思っていましたが、27歳であると聞かされた時はあまりの驚きに大声で「えーーっ」と叫びました。
「ゆかの料理が美味しくて結婚してから20kg以上太りました。」
「ねぇねぇこれ見て。詐欺でしょ、これ結婚前の写真」
ゆかさんがスマホの写真を見せてくれました。目の前にいる旦那さんの容姿とは似ても似つかぬ体型と意外と男前であったということがわかりました。
「ほらぁ、みんな驚くでしょ。一番驚いてるのは私なんだからね。」
「そんなこと言うなよ。ゆかの料理が美味しくて、運動もしなくなったからみるみるうちに肥えたんだろ?」
「そんなの涼太さんの自己責任でしょ。ねっ、ゆかりさんもそう思わない?」
「えっ、あっ、でもお二人は愛していらっしゃるんでしょ?」
「はいっ」
「いやっ」
「おい、ゆか。いやってなんだ。そこは、はいだろ。」
意外にこれがこの夫婦にはぴったりなのかと私は思いました。
私たちはこたつに入りました。
私の左側が嫁さん、正面が木村さんの旦那さん、右側に木村さんの奥さんの並びで座りました。
私たちはどうすれば安く家が建てられるのか?ローンはどこの銀行がいいのか?など色々と話をしていきました。
いつのまにかすっかりと打ち解けていて、昔からの友人夫婦のような感じがしました。時間もあっという間にすぎ、お腹が空いてきました。
「そろそろ晩御飯の支度するね。ゆかさん手伝ってもらってもいい?」
「はぁい、何でも言ってくださいね。」
女性陣が晩御飯の支度をしている間、私は旦那さんと話をしていました。
「ゆかさん、めっちゃ綺麗ですやん。どうやって知り合ったんですか?」
「いやぁ、職場恋愛っていうか、ゆかの方から猛烈なアタックがあって、、、あいつ年も年でしょ?早く結婚しろとご両親から言われたみたいで。会社の飲み会の時にゆかがずっと僕の隣に張り付いて、酒をどんどん注いできたんですよ。僕はこう見えて全然酒がダメで。飲み会のあと、気づいた時には裸でゆかとホテルのベッドで寝ていて。「責任とってよね。」ってゆかに言われて、その勢いに気圧され「はい」と応えてしまったんです。そうと決まればあとはゆかの進める通りついていったら、この通りですよ(笑)」
「ゆかさん、見かけによらず結構強引なんですね。まだ若いからあっちの方は毎晩ですか?」
「いや、それが全然なんですよ。排卵日前だけちょちょっとセックスしておしまいなんですよ。〇〇さんのところも奥さん綺麗ですし、まだまだ夜もあるのですか?」
「綺麗か?」
「もちろんですよ。実は僕が昔付き合っていた彼女にそっくりなんですよ。」
私は彼と頭を寄せ合うようにしてヒソヒソ話をしました。
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