『お礼半分お返します作戦』も終わり、僕の手札は無くなりました。これからは、同じ町内に住む住人同士に戻るのです。
まあ、『熟女オナペット・満智子』はほぼ完成したので、後は自分なりにアレンジをして楽しむことにします。僕の淡い恋も終わったようです。
『ああ、お兄さんっ!ちょっと、これこれ~。』、この時の僕は本当に彼女に用はなく、ただ通り過ぎるだけのはずでした。
しかし、畑にいた満智子さんから声を掛けられたのです。ブロック塀から覗き込むと、彼女が何やら手にしながら、こちらへ近づいて来ます。
それは、あるお野菜の苗。ちょうど手入れをしていたようで、『これ、お母さんにあげて~。』と、それは母が欲しがるものだったようです。
『いいんですか~?』と聞くと、『あげる、あげる、』と笑顔で言われるのです。僕は、『すいません。』と頂き、あとを去ろうとします。
ところが、満智子さんの『どこ行ってるの~?』で、ブロック塀を挟んでの二人の会話が始まってしまうのです。
この時の満智子さんは妙に明るく、楽しそうでした。仕事の手を止め、わざわざ僕との会話をしてくれているのです。
実は、これには理由がありました。それは数日前に、仕事中に息子さんから言われた一言。『おかんは黙っとけっ!』、でした。
満智子さんも知らなかったのです。旦那さんが亡くなり、すぐに彼女が後を継ぎましたが、その息子さんさらに先のことまで考えていたのです。
『俺が継ぐ。』と。その言葉は満智子さんにとっては寂しくもあり、嬉しくもあるものでした。それでも、息子を尊重しました。
この後を任せるのは、最後は息子さんですから。なので、どこか仕事にも身が入らず、フラフラしていたのが、この時の彼女でした。
そして、そんな満智子さんの口から最後に出たのが、『お兄さん~。おばちゃん、どこか連れていってよぉ~。』だったのです。
言った後、満智子さんの顔色が曇ります。57歳である自分に気がついたのです。そして、旦那さんを亡くしたばかりの未亡人。
冗談で話すにも、あまりに軽率な言葉でした。『ああ、いいですよ。』と言った僕の言葉にも、その反応は薄く、顔は曇り続けるのです。
気がつけば、僕の腕はブロック塀越しに、満智子さんの肩辺りをシャツの上から触れていました。不意に掴まれ、彼女はそれを振りほどきます。
そして、『ウソ、ウソ~、おばちゃんウソ好きだからぁ~。』と言って笑顔を作り、立ち去るのでした。
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