明らかにノーパンノーブラだとわかる出で立ちでは都合が悪いので、澄子にはタンクトップの上から地味なアロハシャツ、愛には薄いブラウスを着させた。
直子の家はそこそこ大きな建物で、建物の裏手に半地下のガレージがあった。
すれ違いで舅を乗せたデイサービスの送迎車が去っていった。
この上ないタイミングだと踏んだ俺は、澄子の車をガレージに止めさせた。
「三人はスマホを鳴らすまで車で待機しててよ、スマホが鳴ったらシャッターを降ろして内戸から中に入って来いよ」
小道具を持って玄関に向かい、インターホンを押す。
「は~い、どちら様ぁ」
「覚えていらっしゃいませんか? この顔」
レンズに近付き直子に顔をアップで見せる。
「えっ!な、なんでうちがわかったの?」
「偶然です、お話があるんですが開けてもらえませんか?」
「話すことなんてないわよ」
「奥さんになくても、こっちには大事な話があるんですよ、聞かないと恥をかくことになるけど」
「恥をかくって、何のことよ」
「この前のこと覚えてますよね、しらをきってもいいけどこれを見てくださいよ」
レンズにビデオから取り出した画像を見せる。
「えっ!」
「開けてもらえますよね」
無言のまま10秒ほどして鍵が開き、サンダルを履いた直子が出て来た。
「人に見られるから、さっさと入って」
「お邪魔します」
サンダルを脱いで小上がりに立つ直子が怯える目で
「何であんな写真持ってるのよ、あっ、お金ね、いくら出せばいいのよ」
「早とちりしないで欲しいな、脅しに来た訳じゃないから安心して下さいよ」
「どういうこと?」
「あがらせてもらいますよ」
無言だが拒否するわけにもいかない直子。勝手にリビングと思われる部屋に向かった
あとを追ってくる。
これからの展開に直子がどう望むのか楽しみになった。
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