天井に映る卑猥な姿を見ながら、澄子は俺の舌と唇から絶え間ない刺激を受けている。
持って行き場のない腕で、顔を覆ってみたり、胸にあてて揉んだりを繰り返す。
入念な舌と唇の動きに、堪らず声が出る。
「あああああ、ふ~ん、あっあっあっ、そこダメ」
「我慢しちゃダメだよ、逝く時は逝くって声をだしてね」
完全にクリトリスが突起して、興奮度も最高潮なのがわかる。
割れ目からクリトリス、クリトリスから割れ目と往復する舌遣いに、太ももがブルブル震え始める。
舌でクリトリスを転がしながら、唇を密着させて吸い上げると、たちまち絶頂を迎える。
「はあ~んダメダメダメダメっ!逝く逝く逝くうっ」
呆気なく果ててしまった。
少し意地悪だが、止めずに繰り返し舐め続けていく。
「いやいやいやっ、おかしくなる、あ~んやめて浩司さん止めてっ!あっあっあっあっあっ、また逝く逝く逝く逝っちゃう~っ」
連続して逝く澄子。
ガタガタと身体が震え、シーツを掴んだ手が乱暴に暴れて捲れあがる。
「は~っ、気持ち良すぎておかしくなっちゃう、もう止めて」
「まだまだ大丈夫、澄ちゃんはおかしくならないよ、もっともっと気持ち良くなっていいんだよ」
「ああ~ん、意地悪な浩司さん、死にそうよ」
澄子は嫌がっているようだが、舌遣いを止めない。
すぐに感じ出す澄子は、小刻みに身体を震わし
「いやいやいやっ、もうダメダメっ、お願い止めて止めてっ、あんあんあんあんあんあんあんあん」
段々声のトーンが上がり、割れ目がヒクヒクしてきた。
「逝っちゃう逝っちゃう逝っちゃう~っ、やあ~っ」
今度はガクンガクンと痙攣した。
両足の指を強く巻いてひきつらせ、両方の乳房をつかんで朦朧としている澄子。
「初めてだろ、こんなに繰り返し気持ち良くなるの」
「はあはあはあ、あああ、凄いっ!私おかしくなっちゃった。逝くうってこういうことなの?」
「そうだよ、頭の中が真っ白になるくらい感じただろ、男は一度出したゃうと復活するまでダメだけど、女の人は繰り返し逝けるんだよ」
「恐いくらい気持ち良かった、セックスって男の人が気持ち良くなるだけかと思ってだけど、こんなに感じると病み付きになりそうで恐いよ」
「もう病み付きになってるだろ、これからはたくさん気持ち良くなればいいよ」
「でも、腰が抜けたみたいで重いよ、休んでいい?」
「いいよ、誰に遠慮することもないんだから、俺達のペースで楽しもうな」
「うん、浩司さんて凄くエッチなんだって思ったよ、こんなにしちゃって、毎日私が求めたらしてくれるの?」
「ああ、いいよ、大歓迎さ。セックスがこんなにいいって分かってもらえたかな?」
「はまっちゃいそう。正直、セックスって苦痛でしかなかったの。体力もいるのね、身体を鍛えないと浩司さんに逝かされる一方だよね」
「良かった、セックスが嫌いじゃなくて」
「浩司さんのおかげだよ、こんなに気持ち良くなれたんだもん。旦那がもし構ってくれてても、こんなにはならないよ」
「もったいない話だよ、澄ちゃんみたいに魅力的な女を放っておくなんて。これからは俺が澄ちゃんをたくさん気持ち良くするからね」
「うふ、嬉しい。私って女としてまだいけるかしら?」
「まだまだこれからだよ。人生これからだろ」
「おばあちゃんに近いのよ」
「いくつになっても元気があればセックスできるよ」
「浩司さんとなら大丈夫かもね、うふっ」
「身体を求めあうだけじゃないからね、澄ちゃんのこと本気で好きになってもいいだろ」
「うんっ!これからよろしくね」
澄子とは長く付き合っていく覚悟を決めた。
澄子も旦那と別れて、自分の人生を楽しむつもりだから、互いに求めるものが同じなら問題はない。
この夜、深夜遅くまで求め合い、明け方近くに澄子を会社の駐車場へ送り、独り暮らしの一軒家に戻ったのは、市場が開くちょっと前だった。
仮眠も取らず、着替えを済ませて仕事にむかった。
澄子のことが気がかりだった。
遅くなると舅に伝えてあるとは聞いたが、遅すぎる帰りに不信を持たれて、居住まいが悪くならないか。
翌朝、いちばから職場に戻ったのは9時。
加工班や事務は既に出勤していた。
眠い目を擦りながら、加工班の部屋に顔を出すと、澄子はさぎょうの最中だった。
昨夜、あれだけ互いに求め合い、淫らな時間を過ごしたことなど微塵も出さない。
「次長おはようございます」
「おはよう、元気だね。昨日は残業までしてくれてありがとう。おうちの方、心配してなかったかな?」
「ええ、義父さんも早々に寝ちゃってたから、ご心配いりません。お気遣いありがとうございます」
周囲の人達に怪しまれないような会話で確認し、一安心出来ると、急に眠気が襲う。
事務所に戻って、事務の佐藤さんに車で仮眠を取るから用事があれば起こしてくれと頼み、仮眠を取った。
車のエアコンを掛けながら寝入っていたが、陽射しの暑さに目を覚ますともうお昼になっていた。
コンビニ弁当を買いに行くパートさん達といっしょに澄子も駐車場に出てくる。
車から降りて、澄子達に近付くと澄子が俺に気付いた。
「次長、お昼は?」
「弁当買いに行くなら買って来てよ、何でもいいから」
「わかりました」
千円札を渡しに近寄り
「眠くないの?」
「少し寝たから大丈夫ですよ」
「お釣りはお駄賃でいいよ」
事務所に戻って、朝の仕入れ整理や客先からの発注一覧に目を通す。
見終わる頃に澄子達が戻ってきた。
唐揚げ弁当とインスタントみそ汁を俺に渡し
「ちゃんと食べて下さいね、早い時間から働いてるんだから。これお釣りとレシート、お金も大事にしなかきゃ」
「ありがとう、ちゃんと食べて元気出さないと澄ちゃん達に叱られるな」
当たり障りのない会話で事務所をでていった。
レシートの額とお釣りをズボンのポケットに仕舞おうと確認すると、何やらメモがある。
(PM7時)とだけ書かれていた。
会社の定時は午後6時、俺は外回りで外出して、会社に戻るのがいつも6時半か7時だと知っている澄子。
残業で残る者がいても30分程度が慣わし。
昨日は意図的に残っていた澄子。今日はどうするつもりなのか?
外回りを終え会社に戻ると、駐車場には1台も車は残っていなかった。
時間は6時半。
伝票を整理して、事務所の鍵を掛けて車に乗り込む。
スマホに澄子から着信だ。
「もしもし」
「私、近くのスーパーの駐車場にいるの来れる?」
「今行くよ、待ってて」
会社から5分と離れていないスーパーの駐車場、従業員達が止めている一角に澄子の車を見つけた。
澄子も俺の車を見つけたらしく、スマホが鳴る。
「買い物してあるから、今日は浩司さんのうちに行って晩御飯作りたいんだけど、いいかな?」
「俺はいいけど、そっちは大丈夫なの?2日続けて外出して」
「義父さん、仲良しグループで旅行なの。息子達も夜勤と彼女のところで帰らないの」
「旦那さんは?」
「あの人は朝着替えに来るだけよ」
「ならいいよ」
「そっちに乗っていい?」
「側に行くから待ってて、回りに知り合いいたらまずいだろ」
「すぐ乗り移るから」
澄子の車の前に一旦止め、助手席のドアを開けて荷物を受け取る。
澄子が乗るとすぐさまドアを閉めさせ、荷物を後部座席に置いてうちへ向かう。
「掃除してないから幻滅するなよ」
「そんなことくらいお見通しですよ」
「夕べ寝てないから車で寝ちゃったよ、澄ちゃん元気だな」
「私は寝坊して遅刻しそうだったのよ。疲れちゃったわ浩司さんあんなにするんだもん」
「半年振りだったし、澄ちゃんだから年甲斐もなくハッスルしちゃった」
「女に飢えてたの?」
「それもあるけど、やっぱり澄ちゃんでなかったらあそこまで頑張らなかったよ」
「喜んでいいのかな?」
「いいよっ!まだ信用してない?」
「違う、私って浩司さんの相手に相応しいのかな?」
「そんなこと考えなくていいよ、澄ちゃん以外はもう付き合わないって決めたから」
「そう言ってもらえると嬉しいな」
そうこう話している間に、会社から15分程のところにある自宅に着いた。
我が家は、町外れの一軒家で、家並みの一番奥。
隣の家とは空き地を挟んで50メートル離れている。
町内ではボツんと一軒だけの4LDK。
離婚前まで嫁と息子二人の四人で暮らしていたが、離婚と同時に散々りになった。
俺は家を取り、嫁と息子達は現金で財産分与した。
息子達も社会人で自分の会社の近くに移り住んだと言っていた。
元嫁は、兄弟を頼って都会へ行ったらしい。
車をガレージに入れ、シャッターを降ろす。
普段は開けっ放しだが、誰も来ない家とは言え、澄子の存在はまだ知られたくなかった。
ガレージと繋がっている玄関から中に澄子を通す。
「一人じゃもったいない家ね」
「頑張って建てたけど、澄ちゃんの家には敵わないさ。澄ちゃんが旦那と別れて来てくれたら嬉しいな」
「いいの?浩司さんが嫌じゃなかったらすぐにでもそうするわ」
「ホントに?」
「もう旦那には話してあるの、浩司さんとこうなる前から」
「いつ離婚するつもりなの?」
「離婚届けにはハンコ押させてあるの。あとは主婦としての退職金だけ、選挙資金が足らなくなるとか言ってたけど念書もちゃんと取ってあるから心配ないわ」
「そうなんだ。知らなかったよ、ホントにうちに来てくれるのかい?」
「うん、明日からでもいいよ」
「俺も構わないよ、かえって有難い話だよ」
「じゃあ決まりね、明日からここに帰るからお願いします」
「こちらこそよろしくね」
トントン拍子に話が進み、結局いっしょに暮らすことになった。
気掛かりは澄子の息子達と旦那、旦那の親父のことだ。
地元の権力者なだけに、会社に対して嫌がらせをしないか心配だった。
幸い、会社が後押ししている政党から出馬するらしいので、選挙応援をしている間は何もしないだろうが、これからの長い将来が気になる。
浮かぬ顔をしながら。澄子の手料理を食べていると
「どうしたの?何か心配があるの?」
「あのさ、旦那さんは大丈夫なのかな、俺と澄ちゃんが暮らすことを邪魔したりしないかな?」
「なんだ、そんなこと気に病んでたの。大丈夫よ、あの人の弱みは死ぬほどあるから、邪魔なんかさせないわよ。離婚届けを出したら、理由をみんな知りたがるけど、表向きは性格の不一致で通す約束なの」
「でも、勘ぐるだろ」
「あの人もそこはバカじゃないから、後妻として今の女を籍に入れるみたいよ。そうなればお互い様」
「仕事に邪魔が入ったら面倒だな」
「それも大丈夫よ、うちの社長とは幼馴染みで悪友だからね、社長も私達夫婦の関係を前から知ってるの」
「いやいや、知らなかったのは俺だけ?」
「うううん、会社の人達みんな知らないんだから、浩司さんだけじゃないよ。私も仕事は仕事で割りきるし、浩司さんも今まで通りでいてくれれば問題ないの」
「そんなうまく行くかな?」
「浩司さんが私を見捨てなきゃね、ふふっ」
「見捨てたりしないよ、こんなにいい女ほかにいないよ」
「良かった、ホントは浩司さんにフラれたらどうしようって思ってたの、でも好いてくれてて嬉しいっ!」
「後悔しないかい?」
「後悔なんかしないもん。好きな人といっしょに暮らしてどこがいけないの?」
「ありがと、何も心配しないで澄ちゃんを喜んで迎えるよ」
「ご飯冷めちゃうよ」
「うん、旨いね、料理上手なんだね」
「そりゃ、年期が入ってるもん。でも、別れた奥さんも料理したんでしょ?」
「いや。あいつは元々料理しなかったよ。子供達の飯はほとんど俺がつくってたんだ。冷めた飯しか食べさせられなかったけどね」
「浩司さんが料理するの、今度食べさせてね」
「休みの日ならね」
「楽しみだわ、食べ終わったらお掃除するからね。お風呂に入ってきてね」
「ありがとう、そうするよ」
「寝室はどこかしら?」
食事を終えて、家の中を一通り案内し、散らかった居間の片付けを手伝う。
「思ってたより広い家ね、でも割と綺麗にしてるじゃん。顔が曲がるくらい散らかしてると思ってだけど、意外と家事もしてたんだね」
「ああ、マメな男じゃないと女遊びも出来なかったよ。嫁がグータラだったお陰で、ベッドに入るまで動きっぱなしだったよ(笑)」
「女遊びし過ぎたからじゃないの?」
「否定は出来ないな、でも、あいつも結構遊んでたからな。お互い様かな」
「そうなの?」
「ああ、離婚の理由は表向き俺の女遊びだけど、本音のところは金持ちのいい男が何年も前からいたらしい。知らない振り出来なくなるまで遊んでたからな」「どういうこと?」
「あいつは働いてなかったから、昼間っからそいつとやりたい放題で、うちに上げてたんだ。たまたま、忘れ物を取りに帰ったら、やってる最中でね。さすがに見過ごせなくて」
「その人どうしたの?」
「そいつが、知らないヤツなら良かったんだけど、デキ婚前に嫁と付き合ってた俺の同級生だったんだ。悪びれもしないで腰を振ってたんで、その場で出ていけって言ったら、本当に出てったんだよ。笑えるだろ」
「うちと似たようなものね。浩司さん知ってたの?」
「薄々気づいてたけど、うちにまで上がられたらさすがにね、俺の縄張りを侵されちゃ人とも許せなくてね」
「当たり前だと思うな」
「つまらない話しちゃったね、ゴメンよ」
「聞いて良かった、浩司さんのこともっと知りたいな」
「そのうちね、もう遅いから続きはまた今度」
「ええ、お風呂いっしょに入っていい?」
「ああ、今日は帰らなくていいのかな?」
「うんっ!そのつもりで来たから」
この夜から澄子との生活が始まった。
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