「妻と貴さんはどこに…?」
「それが…。竜が話があるとかで裏の部屋に行ったきりじゃ!」
席に座り妻と貴さんが居ない事に気付いた私だが、秀さんに事情を聞かされて何故か胸騒ぎがして鼓動はその動きを早めた。
「おーい!まだかよ!はよー始めんか!」
妻達は戻って来る気配はなく、最前列の安は立ち上がり、ステージを叩き苛立ちを見せ始めた。
「大変じゃ大変じゃ!アルバイトの嬢はひ孫の子守で来れんそうじゃ!婆さん一人じゃ可愛いそうでの!ご主人、奥方少しだけお借りできんかの?竜も今頭下げて頼んどる!ステージの上でチラチラ見せるだけじゃ!わしが側についてるで!バイト料も払う、おひねりが飛び交えばそれも奥方に!なっ!頼む!」
その時私は鼓動の高鳴りと腹の痛みで話が良く聞き取れず、意に反して何度か頷いてしまった。
「ご主人助かるでの!じゃあ始めるで!」
貴さんは笑顔で奥の部屋に走り、直ぐに劇場は真っ暗になり派手な音楽が鳴り響いた。
「皆様、お待たせしました。○○温泉特別ショーの始まりだー!」
竜さんの威勢のいい声が響き、着物姿の女性がゆっくりとステージの真ん中に立った。
「ご主人、山小屋の婆さんだで!化粧塗りたくってるが裸晒したらどうなる事やらの!」
「婆さんー!ええどー!見事なマンコじゃー!ほらほら、中まで見せろー!」
安の茶化しに館内は爆笑が沸き起こり、私は知らない内に館内が満席になっていた事に気付いた。
「心配いらんよ!殆ど温泉街の住人じゃ!久しぶりの公演に集まったのじゃ!」
秀さんの言葉も上手く聞き取れないくらいに痛みは酷くなり、私は席に深くもたれ掛かっていた。
「皆様、お待たせしましたー!スペシャルゲストの登場です!素人豊満美熟女ストリッパー!由香里嬢降臨ー!」
「うおっー!なんちゅうええ女じゃー!」
大歓声の中婆さんのショーが終わり、妻の名前が紹介されると再び館内は大歓声に包まれた。
妻は派手な厚化粧で、すけすけのレースのミニワンピース姿、ブラは無く乳房も乳首もまる見えで、パンティーも股間は紐だけの物で、貴さんに手を引かれ身体を震わせながらステージの真ん中に立った。
「マジかよ!こんなええ女初めて見たぞ!ほら、じっくり見せてくれ!」
「兄貴この嬢ヤバいな!なんちゅうええ女なんや!でかいケツしてやがる!遣りたくなってきたぜ!」
「おぉ!あの豊満美熟女AV嬢そっくりや!ええ乳してやがる!」
最前列の五人は息を荒げステージの前にへばり付き、妻は息を荒くしながらその目の前をゆっくりと歩き始めた。
※元投稿はこちら >>