【43】
もしかしたら伊藤は幸子に夢中で計画の事を忘れているのではないか、僕は不安になった。
もう、一刻の猶予も無い。
誰かに気付かれれば、この先も幸子を犯す事は不可能なのだ。
その事を何より懸念していたのは、伊藤だったはずだが・・・。
幸子の色香に、完全に狂っているのだろう。
そして、伊藤の淫欲だけではなく幸子の魅力も底が知れないという事なのかもしれない。
こんな状況でも、僕は思わず納得してしまった。
とはいえ、このままでは本当に危険だ。
淫獣と化した伊藤を、何としても止めなければいけない。
幸子に無我夢中で襲いかかっている様子を見ると、やはり我を忘れている様だ。
何か方法は無いかと考えた僕は、携帯電話を取り出した。
電話をかける相手は、もちろん伊藤だ。
伊藤の電話番号なんて登録したくなかったが、今日の計画の打ち合わせで連絡を取り合う為に仕方無く登録したのだ。
だが、今回ばかりは役立つかもしれない。
僕は、急いで伊藤に電話をかけた。
すると、脱ぎ散らかした伊藤のジャージのポケットから着信音が鳴った。
そして僕の予想通り、伊藤は我に返った様に辺りを見渡した。
どうやら、現在の時刻にも気付いた様だ。
今なら、まだ間に合うだろう。
伊藤は、幸子の肉壷に最後の汚濁液を注ぎ込んだ。
名残惜しそうな伊藤の表情を見ると、本当はまだまだ満足していない様だ。
しかし、今後も幸子を弄べる事を考えれば迷う余地は無い。
伊藤は、脱ぎ捨てた不潔なジャージを拾い集めて着込んだ。
その隣で体力、気力を失った幸子は横たわったまま動けずにいた。
身体中に、伊藤の淫攻の跡が惨いほど残っている。
綺麗に整えられていた髪型は崩れ、伊藤の涎や自身の汗で濡れた頬に引っ付いていた。
更に伊藤の指の跡が、身体中にほんのり紅く残っている。
特に豊乳や肉尻、太ももに集中していた。
そんな状態でストッキングも無惨に引き裂かれたままの姿は、まさに幸子が犯された紛れもない証拠だ。
果たして、由英が戻ってくる前に全ての痕跡を消せるのか不安になってくる。
とはいえ、これ以上長居して伊藤も一緒に証拠隠滅を図るのは危険だ。
由英がいつ戻ってきてもおかしくないのだから、幸子1人で片付けてもらうしかない。
それに、幸子にとっても絶対に誰にも知られたくない事実だ。
幸子が、全て証拠を隠滅してくれるはず。
案の定、伊藤が幸子に耳元でこの状況の危険性を伝えると、幸子は僅かな反応を見せた。
やはり、幸子は驚くほど気丈な女だ。
普通の女なら、失意のどん底に陥るだろう。
だからこそ、幸子という女を犯したくて犯したくてたまらないのかもしれないが・・・。
伊藤が家を出た後も、僕は少しだけ幸子の様子を見守った。
本当に動けるのか、不安だったからだ。
すると、僕の不安など掻き消す様に幸子はゆっくりと身体を起こした。
もちろん、表情は絶望感しか見られない。
だが、それでも幸子は健気に犯された痕跡を片付けはじめた。
現在は、3時を回ったばかり。
由英が3時半頃に帰ってくるとしたら、何とか間に合いそうだ。
僕は、幸子に対して償いきれない罪悪感を抱きながらその場を後にした。
ビデオカメラの撮影時間は、2時間にも及んだ。
淫獣である伊藤が、絶世の魅惑を誇る幸子を終始蹂躙し続けた映像だ。
不謹慎かもしれないが、どのアダルトビデオよりも見応え十分の内容なのは間違いない。
幸子に気付かれない様に牧元家の敷地内を出ると、僕はそのまま伊藤の家に向かった。
玄関を開けると、無造作に汚ならしいサンダルが脱ぎ捨ててあった。
家に上がり、居間に行くと大の字で寝そべった伊藤がいた。
表情から、達成感を味わっているのが容易に窺える。
伊藤は、僕の存在に気付くと起き上がった。
そして、僕が手にしているビデオカメラを見つけて、問い掛けた。
「・・・ちゃんと撮れたんだろうな?」
伊藤の目付きは鋭くなり、僕は恐る恐る小さく頷いた。
すると、伊藤の表情は一瞬で淫らなものになり、ビデオカメラを奪い取った。
「そうか・・・これで、毎日幸子を・・・フフフッ。」
不気味で卑しい笑みを浮かべた伊藤は、再び剛棒を膨らませていた。
更に、伊藤は自慢する様に幸子との淫戦を語りだした。
幸子の色気、香り、感触、どれもたまらなく絶品だった事。
その中でも、やはり豊乳と肉壷には舌を巻いた様だ。
豊乳は柔らかさと弾力が絶妙で、揉み応えが素晴らしかった。
肉壷は何ともいえない芳しい香りを放ち、膣内の締め付けは搾り取られそうな程きつく、類い稀な名器だった。
全て、僕の予想通りだ。
いや、予想以上だったという方が正しい。
幸子の悩殺的な魅力は、幸子自身でも隠しきれないほど溢れ出しているのだ。
淫戦を思い出している伊藤は間抜けな表情で、見ていられるものではない。
しかし、伊藤だけに限らずどんな男でも幸子の前では淫欲を抑えきれないのだろう。
幸子に対して罪悪感が消える事は無いが、やはり僕も幸子に魅了された男なのだ。
そんな僕の心情に気付いたのか、伊藤は思わぬ言葉をかけてきた。
「・・・お前も立派な共犯者だからな。
報酬をやるよ。」
「えっ?」
「撮影した映像、コピーしといてやる。
チンポが擦りきれるまで扱けるだろ?」
伊藤からの、予想外の言葉だった。
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