【28】
遂に、伊藤の淫攻が始まった。
これまで何度も、こんな幸子を想像して扱いてきた。
それが、目の前で現実に起こっている。
僕は、カメラを持つ手に一層力が入った。
「ん゛ー!!ん゛ー!!」
幸子は、必死に突き放そうとしている。
こんな男に唇を奪われた事は、耐え難い屈辱だろう。
だが、伊藤はもう淫獣と化した淫欲の塊だ。
不潔な淫音を鳴らしながら、幸子の唇に吸い付いて離そうとはしない。
「ブチュ・・・幸子!!ブチュブチュ・・・幸子!!」
不気味な呪文でも唱えているかの様に、幸子の名前を叫ぶ伊藤。
更に、伊藤は幸子の唇を舐め回しはじめた。
また不潔な淫音を鳴らしながら、幸子の程よい量感の唇は伊藤の涎で汚された。
そして、伊藤の淫攻は休む事なく続いた。
不潔な色の舌を出すと、幸子の口内へ捩じ込もうとしたのだ。
僕の妄想でも、伊藤は幸子の口内に舌を捩じ込んで、絡み付けていた。
しかし、現実はそう簡単にはいかない。
幸子は必死に唇を固く閉じ、侵入を阻んだのだ。
強引に舌を捩じ込もうとしているが、幸子は険しい表情を見せながらも何とか耐えていた。
ところが、伊藤はそんな幸子を嘲笑うかの様に新たな淫攻を考えついた。
口内への侵入が困難とみると、幸子の鼻に標的を変えたのだ。
幸子の鼻は程よい高さで、類い稀な美貌を引き立たせている。
その幸子の鼻を、伊藤は無遠慮に舐め回しはじめたのだ。
不潔な舌が、幸子の鼻を汚していく。
見ているこっちも、吐き気がする様な行為だ。
きっと、恐ろしい程の悪臭が襲っているに違いない。
それでも、幸子は必死に耐えていた。
伊藤のこの淫攻が何を狙っているのか、幸子も分かっているのだろう。
このままでは悪臭に耐えきれず、鼻で息をする事が出来ない。
とはいえ、息を止め続けるのにも無理がある。
そうなれば、口を開いて呼吸するしかない。
伊藤は、それを狙っているのだ。
幸子は手足をバタつかせて抵抗を試みているが、伊藤はびくともしない。
すると、何とか耐えていた幸子にも限界がきてしまった。
伊藤の涎は、想像以上の悪臭なのだろう。
幸子は、思わず口を開いてしまった。
伊藤は、それを見逃さなかった。
すかさず、僅かに開いた幸子の口内へ舌を捩じ込ませたのだ。
「ん゛ー!!ん゛ー!!」
幸子の抵抗も虚しく、伊藤は幸子の口内を犯していく。
唇を強引に重ね合わせている為に僕には見えないが、恐らく不潔な舌を幸子の舌に絡み付けているに違いない。
逃げ惑う幸子の舌を、執拗に追い掛けて犯しているに違いない。
この淫攻は、1分以上続いた。
存分に幸子の口内を堪能した伊藤は、ようやく唇を解放した。
「ゲホッ!ゲホッ!
・・・ハァハァハァ・・・。」
幸子は、既に疲労困憊な様だ。
だが、これはまだ序章に過ぎない。
伊藤は、立て続けに幸子の首筋にも不潔な唇で吸い付いた。
首筋から耳元へ這う様に移動させていくと、伊藤はある物を見つけた。
それは、恐らく伊藤は初めて発見したものだろう。
左耳の下、そこに大きめのほくろがあったのだ。
※元投稿はこちら >>