【163】
あれから、僕はいつも通りの生活を送っている。
もちろん、いつも通りの中には幸子が犯される妄想で肉棒を扱く事も含む。
その幸子がどうしているのかは、何も分からない。
杉浦と野田の間で、どんな話が行われたのか。
考えなくても、大方の予想はつく。
3人の淫獣に、凌辱されているに違いない。
1日ずつだとすれば、幸子は1週間に3日も犯されている事になる。
きっと、由英には悟られない様に過ごしているはずだ。
気丈に振る舞う幸子の姿を想像すると、いたたまれない気持ちになった。
だが、それとは裏腹に興奮が昂ぶったのは言うまでもない。
そんな気鬱な日々が、無駄に流れていた。
すると、ある人物から連絡が入った。
平日の夕方、仕事終わりの僕は足早に自宅へ帰った。
急ぐ必要は無いが、どうしても焦る気持ちを抑えきれない。
夕飯も食べ終え、後はその時を待つだけ・・・。
深夜0時ちょうど、家族が寝静まったのを確認した僕は白いビニール袋からある物を取り出した。
それは、3枚のディスクケースだ。
当然だが、中にはディスクも入っている。
ディスクケースには、1文字ずつ平仮名が書いていた。
【き】【し】【せ】の3枚だ。
僕が迷わず最初に選んだのは、【き】だった。
逸る気持ちを抑えてケースから取り出し、以前の様にテレビにイヤホンを差してディスクをセッティングする。
暗闇の部屋の中で、映像が切り替わった。
テレビ画面に映し出されたのは、見覚えのある風景だ。
畳が敷かれ、中央には大きなテーブルが置いてある。
数日前に僕も訪れた場所、牧元家の客間だ。
しかも、テーブルの周りには何人もの男達が囲んでドンチャン騒ぎしていた。
そう、これはあの日に撮られた映像だ。
言わずもがな、杉浦が隠し撮りしたものである。
やはり、杉浦は隠しカメラを仕込んでいたのだ。
映像の角度を推測すると、恐らく客間の盆栽から撮ったものらしい。
そこを、隠れ蓑にしていたのだろう。
この角度だと、居間や台所の様子も確認出来るベストポジションだった。
手前には、寝そべる人物が1人。
もちろん、僕だ。
どうやら杉浦が隠しカメラを仕込んで撮影したのは、僕が狸寝入りを始めた直後の様だ。
野田土木興業の男達もまだ居るし、野田と杉浦と由英、更に奥には幸子の姿もあった。
野田を見ていると、幸子を視姦する頻度が異常だ。
狙う野田、それに気付かず客間と台所をひっきりなしに行ったり来たりする幸子の様子が興奮を誘う。
しかし、僕が求める映像はもっと刺激的なのだ。
その瞬間が訪れるまで、僕は早送りをした。
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