【137】
もしも現在が日中なら、外を出歩く者も居たかもしれない。
牧元家に用事があって、訪ねてくる者も居たかもしれない。
少なくとも誰かが近くを通りかかれば、今の悲鳴は聞こえていたはずだ。
異変に気付き、家に上がり込んでくれば幸子は寸前で淫液を免れただろう。
近所中であらぬ噂が広まって家族に知られたとしても、女としての危機は防げただろう。
しかし、幸子は運命に抗えはしないのだ。
淫獣に犯されるという運命には・・・。
僕の肉棒も、もう限界だ。
ほんの数分前に1度射精したにも関わらず、また尋常ではない射精感が押し寄せている。
(・・・・・だっ、駄目だっ!!
もう、我慢出来ない!!)
僕は、先に果ててしまうと覚悟した。
すると、その瞬間だ。
『パンッ!!!パンッ!!!パンッ!!!パンッ!!!パンッ!!!・・・・・。』
幸子の悲鳴を掻き消すほど響いていた淫音が、ピタリと止んだ。
「ウォォォォォ!!!!!」
「嫌ぁ!!!!!」
一瞬の静けさの後、野田の獣に似た咆哮と幸子の悲愴な叫びが、室内に大きく響き渡った。
それに呼応して、僕も思わず忘我な吐息を漏らしてしまった。
「ウッ!!・・・・・あぁぁぁ。」
尿道から止めどなく放出される射精に襲われ、快感を抑える事が出来ない。
恐らく、この状況で気付かれる心配は無いだろう。
硬直したまま、動かない2人。
だが、表情は完全に明暗がはっきり分かれていた。
野田は恍惚とした境地で、ビクッビクッと痙攣が収まらない様子だ。
まだ、汚濁液の注入が続いているらしい。
快感が最高潮に達しているのが、よく分かる。
そして一方の幸子は、やはり絶望という感情しかなさそうだ。
もしかしたら、今は厭世的な気分にすら陥っているかもしれない。
これまでも、何度も何度も淫獣の汚濁液を浴びせられてきた。
ましてや今回は夫がすぐ傍に居たのだから、この状態は当然だろう。
しかし、僕はどうしても野田の立場で考えずにはいられなかった。
遂に、長年求めてきた淫願が叶ったのだ。
それも、全てが期待以上の出来だったに違いない。
益々、幸子の虜になっただろう。
「ハァ、ハァ、ハァ・・・。」
余韻に浸り、幸子を抱き締めて離さない野田。
幸子を解放したのは2、3分程経ってからだった。
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