【125】
幸子の唇に、またもや貪る様に吸い付く野田。
年月でいえば、僕よりもずっと以前から幸子に淫欲を抱いていた。
悶々とした日々を過ごしてきた事は、容易に想像出来る。
積年の念願が叶ったのだから、執拗に幸子の唇を犯すのも当然かもしれない。
一方、苦悶の表情で淫攻に耐える幸子。
警戒していたとはいえ、まさか夫の元上司に犯されるとは思いもしなかっただろう。
しかも、その夫のすぐ傍で・・・。
野田の淫醜な舌が、何度も幸子の口内に出し入れされている。
すると、野田は突然幸子の唇から離れた。
幸子が何か抵抗したのかと思ったが、どうやら違ったらしい。
血走った眼が、更に強まる野田。
つまり、野田の淫欲もそう長くはもたないのだろう。
伊藤、杉浦と同様にじっくりと堪能する余裕など無いという事だ。
それに、この時期にもなると夜でも気温は高い。
ましてや、興奮状態なら体が火照って仕方無いだろう。
野田の顔には、汗水が垂れ始めていた。
抵抗している幸子にも汗は見えているが、野田はそれ以上だ。
野田は、たまらずスーツを脱ぎ捨てた。
本格的に、幸子の身体を味わうつもりの様だ。
ところが、野田は幸子の手首を縛っているエプロンまで解いたのだった。
拘束を解放され、自由になった幸子。
逃げるなら、今しかない。
相手は淫獣だが、還暦を過ぎているし体格も伊藤や杉浦には劣る。
幸子であれば、何とか抵抗してこの場を逃げ切れるはずだ。
だが、幸子に逃げる素振りは無かった。
いや、逃げたくても逃げるわけにはいかないのだろう。
この状況を作った杉浦に知れるものなら、それこそどんな目に遭うか分からないからだ。
もしかすると、今度は本気で由英の目の前で犯されるかもしれない。
杉浦の異常性を嫌というほど知っている幸子なら、そう考えるのも当然だ。
そして、野田が拘束を解いたのも杉浦に逆らえない幸子の立場を理解しているからに違いない。
まさに、今の幸子は八方塞がりの状態だった。
そんな幸子を、淫醜な表情で眺めている野田。
身体を舐める様に視姦し、次に狙いを定めたのはもちろん目の前で主張している豊乳だった。
Tシャツの胸の辺りが、ムチムチに張っているのがはっきり分かる。
鼻息が益々荒くなり、野田は幸子の両腕を掴むとそのまま壁に押し付けた。
「ハァ、ハァ、ハァ・・・幸子、これじゃあTシャツを着てたら苦しいだろ?
・・・・・今、楽にしてやるぞ!!」
幸子のTシャツの裾を掴んだ野田は、勢いよく捲り上げようと力を込めた。
しかし、やはり簡単に割り切れるものではない。
幸子は、野田の手首を掴んで制止したのだった。
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