【120】
もちろん何度も言うが、幸子に淫らな感情を抱いているのは紛れもない事実だ。
幸子に、襲い掛かりたい衝動に駆られているに違いない。
恐らくだが、野田が踏み切れないのはこんな状況が初めてだからだろう。
家族の存在や町長という立場も、淫欲を抑えている要因かもしれない。
しかし1番の理由は、いざ現実になってみると本当に幸子を堪能できる緊張感で、体が動かないのではないだろうか。
僕だって幸子を好きにしていいと言われたら、色々な感情が沸き上がって尻込みしてしまうはずだ。
淫欲を刺激するきっかけでもあれば、理性は一気に崩れるのだろうが・・・。
すると、それすら見透かしていたかの様に杉浦が動いた。
「・・・やれやれ、参ったなぁ。
町長、本当にいいんですか?
これを見ても、後悔しないんですね!?」
そう言うと、杉浦は背中で拘束していた幸子の両手を解放したのだった。
自由になった事で、幸子は思わず安堵の表情を見せた。
ところが安心したのも束の間、杉浦は別の物に狙いを変えたのだ。
それは、淫獣にとって幸子の肉感的な身体を覆い隠す邪魔な存在だった。
主婦には必要不可欠な物、黒いエプロンだ。
「えっ・・・なっ、何するの!?」
杉浦は、幸子のエプロンを剥ぎ取ろうとしたのだ。
幸子も何とか抗おうとするが、淫獣の力の前では為す術なく強引に剥ぎ取られてしまった。
そして、更に杉浦は再び幸子の両手を後ろで拘束すると、そのエプロンで両手を縛ったのだった。
「いっ、嫌・・・離してっ!!」
背中で手首を縛られた為に、幸子は胸を張った状態になっている。
その結果、幸子の豊乳が際立ってしまった。
いや、豊乳だけではない。
エプロンで隠れていた扇情的な身体の全容が、はっきりと現れたのだ。
白いTシャツに張り出す豊かな膨らみの曲線は、相変わらず豊乳と呼ばずにはいられない。
また、下半身の肉付きもいつも通り見事だ。
ジーンズを穿いていても、肉尻や太もものボリューム感は隠せない。
幸子にとっては普段の服装かもしれないが、類い稀な肉付きは主張を抑えきれず、淫欲を刺激するには十分過ぎた・・・。
正直、野田はここまでよく耐えたと思う。
だが、この男も間違いなく幸子を狙う淫獣なのだ。
ずっと拒み続けていた野田の視線は、幸子の肉感的な身体に釘付けになっていた。
野田の淫らな視線は、これまでの比ではない。
「やるなら、今しかありませんよ。
・・・一応言っときますけど、こんなチャンスは二度と無いですからね。」
杉浦のその言葉を聞いた瞬間、野田の表情が完全な淫獣に変貌したのを僕は確信した。
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