【78】
杉浦の前で豊乳を晒している事など、もう気にも留めていない。
ファスナーを下ろし、気丈な態度で澄ます幸子。
スカートのウエスト部分を掴むと、一気にずり下ろした。
やはり、豊満と呼ぶに相応しい下半身だ。
ベージュのストッキングに包まれた肉感的なふくらはぎ、太もも、肉尻は豊乳と同じく幸子の扇情的な部分をよく表している。
腹部がストッキングの上に僅かに乗っているのも年増女の特有のものだが、不快感は全くない。
ムッチリした極上の肉付きを、証明する部分でもあるだろう。
更に、ベージュのストッキングから透けているパンティーにも驚きを隠せなかった。
何故なら、そのパンティーは濃紺に白い花柄模様のコットン生地だったからだ。
幸子が濃紺のスーツとスカート、それに濃紺のブラジャーを身に付けていたのが分かった時から薄々期待はしていた。
まさかとは思ったが、パンティーも僕が1番興奮するものだったのだ。
そして、全てが伊藤に犯された時に身に纏っていたものと一緒なのだ。
杉浦が伊藤を脅迫し、幸子が解放されてからは僕も普段通り幸子の家に遊びに行っていた。
幸子も以前の元気を取り戻し安心しきっていた僕は、当然の様に洗面所にある透明な収納ボックスから幸子の下着を拝借しては自身の肉棒を擦り付けて精液をぶちまけていた。
その時から、僕は気付いていたのだ。
宝の山の如く収納されている幸子の下着の中で、伊藤に犯された時に身に付けていた濃紺のブラジャーとパンティも収納していた事に・・・。
普通の女なら、あんな忌々しい記憶を忘れる為に全ての衣類を捨ててしまうだろう。
思い出してしまう物は、一切残さないはずだ。
だが、幸子は違う。
幸子の性格を熟知している僕には、分かった。
決して、捨てるのを忘れていたわけでも不経済で勿体無いからでもない。
伊藤という淫獣に犯された事実を忘れたい、その理由で衣類を捨てるのは屈してしまったと認める事になるからだ。
勝ち気な幸子には、現実逃避をする事が何より屈辱なのだ。
僕のそんな予想が的中していたと分かったのは、先程の幸子と杉浦の会話で確信した。
スーツとスカートを捨てるつもりが無いなら、下着も捨てるわけが無い。
杉浦も、それに気付いた様だ。
「・・・幸子、パンティーまで伊藤に犯された時と同じだぞ。
ヘヘッ、気が強い女はやる事が違うねぇ。
・・・でも、まさか息子の卒業式に全部同じものを着てくるなんてな。
・・・それとも、こんな日だから敢えて着たって事か?」
「・・・・・。」
幸子は、否定しなかった。
要するに、犯された辛い記憶を晶の卒業式に着ていく事で、新しく感動的な記憶に上書きするつもりなのだ。
それは断じて忘れる為では無く、犯された事実を受け止めた上で前向きに生きていくという幸子の強い意志の表れだ。
こんなに強気な考え方は、少し異常かもしれない。
しかし、これこそ幸子が気丈でいられる原動力なのだろう。
「本当に健気だなぁ。
でも・・・こんな姿じゃ滑稽にしか見えないぞ、幸子。」
杉浦は、幸子のプライドを愚弄する様に嘲笑った。
もちろん杉浦のそんな発言で幸子の表情は怒気に満ちていたが、とにかく早く卒業式へ向かいたいからか幸子は聞き流し、ストッキングの縁に手を掛けて脱ごうとした。
だが、杉浦は予想外の言葉を幸子へ放った。
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