黒崎に手を引かれ、バスルームへと向かう結唯。
バスルームのドアが静かに閉まり、ベッドルームには敬亮ひとり。
敬亮は備え付けのミニバーからブランデーのミニボトルを手に取り室内をゆっくりと歩く。
それから窓際のソファに腰掛け、それを一気に飲み干した。
バスルームの大きな鏡に、2人の姿が映る。
結唯は照れと恥じらいからそれを直視できず、視線を落としたままでいる。
黒崎が結唯の後ろに立ち、彼女の髪を優しく撫でる。
結唯は身体を少し強張らせた。
その手はやがて彼女の肩、二の腕、そして腰元までをゆっくりとなぞっていく。
黒崎が後ろから顔を寄せキスを求める。
結唯はそれに応じ、目をそっと閉じて顔を左上に向ける。
はんの短いキスだったが、唇が離れる瞬間、結唯は少しの名残惜しさを感じた。
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