車を走らせ、一人になって色々頭に浮かんできた。
エリのSEXの最中の艶かしい表情。普段の表情とはまるで違う。俺はそそられた。志乃や智子も時折妖しい顔を見せる事はあったが、瞬間に垣間見せる表情だった。エリのは、淫靡な快楽とともに妖しく艶かしい顔つきに変わり、悦楽の時間の終焉とともに姿を消した。初めて泊まった夜、初めてその顔つきの変化を見た時は『あれっ・・エリの顔つきが違う?』と感じた位だった。
そして、懇願するような目。この目で見られると、拒む事が出来なかった。
俺にとって情けない事まで思い浮かんだ。思いもよらなかった精力の衰えを感じてしまった。1日中というと志乃の時以来だが、まだ3年位前の話。俺もまだ30代半ば、もう衰え?・・と自分にガッカリしてしまった。
しばらくするとエリからメールがきた。時計に目をやると、別れてから30分位経っていた。・・俺の痕跡を消して、一息ついてるのかな・・
『とっても楽しかったです。ありがとうございました。帰りの運転、気をつけて下さいね。』
間もなく、またメールがきた。
『さっきまでずっと雅樹と一緒に居たのに、急に一人になっちゃいました。楽しかった分、今日は我慢して一人で寝ます。』
そのメールを読みながら、・・これがちょっと苦手なんだ・・と気づいた。
これまで志乃も智子も秘密の関係の中で、会っている時間は感情が漏れて来ることがあっても、会っていないの時は、感情を隠し抑えていた。
エリは自分の気持ちに正直、という事になるのだろう。この気持ちの表現に対して、どうかわしてしくかだろうな、と思った。
用事はなくとも、時々メールが届いた。
『この家に雅樹が泊まったんだなぁ、とか思い出しちゃいます。』
『一人で居ると、この部屋で一緒に眠ったのになぁ、って思ってしまいます。』
『オフィスのあの場所、誰もいなくなると、つい目がいっちゃいます。』
等々
俺が仕掛けた事ではあったが、俺としては、思い出しても我慢して、会いたい気持ちを募らせたい、という思惑だった。こう素直にメールで言葉にされると、俺の方が戸惑った。
逆にエリはメールを送る事で、自分の気持ちを楽しんでるように感じた。
泊まってから1ヶ月程経った頃、
『今度、実家に帰るんですが、会えませんか?。金曜の午後からお休み頂いて健診なので、夕方にはそちらに向かうつもりです。』
とメールがきた。・・どうしたいんだろう?・・。ありきたりな返事を返した。
『車でだよね?。金曜の夜、こっちに着いたら、晩メシでも一緒に食べようか?』
しばらくして
『実家には土曜のお昼過ぎに行くって伝えてあります。それまで一緒に居てもらえませんか?』
・・そういう事かぁ・・まぁいいか・・。どうしようか考えつつも、男の欲望の方が優先してしまう。
金曜の夜、待ち合わせて一緒に食事した。あれから1ヶ月経つが、服の上からでは、エリのお腹が大きくなった感じはなかった。
「初めて一緒に飲んだ時、遅くなっちゃったでしょ?。あの時実は、私に連絡つかないって大騒ぎになってたの。私携帯に全然気づかなくて。」
「そうだったの?」
「はい。今日帰るなら、早く帰らないと何言われるか分からないし、帰ったら今度は出かけられるか不安だったんです。」
「そうかぁ。親とすれば心配の方が先だよね。でも、まだお腹目立たないね。」
「そうなんです。でもやっぱり少し出て来ましたよ。」
そんな会話もして、店を出ると会社の俺の駐車場にエリの車を停め、俺の車でラブホに向かった。途中コンビニに立ち寄りお酒とかも手に取りながら、
「食べ物とかもあった方がいいのかなぁ?」
わざとらしく聞いて、朝食分も買ってからラブホへ入った。
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