体を離そうと、俺は布団の周りを見回した。
「ティッシュかなんかある?」
「あっ・・ないかも・・」
「どうしようかな?。居間にはあるでしょ?ダッシュするか・・」
エリの顔を見ながら、笑って言うと
「いいですよ。そのままで」
エリも笑顔で返した。
ゆっくり体を離し肉棒を抜くと
「あぁー・・」
と小さく声を漏らした。エリの隣に横になると、エリは俺に顔を向け
「雅樹の・・いっぱい出てる・・」
そう言って微笑んだ。そして
「本当はー・・雅樹の声が好きなんです。仕事の電話してても、つい、いい声だなぁって聞いちゃうんです。」
少し拍子抜けした。
「そんな事、初めて言われた。」
「そうですかー?。私は好きだけどな。」
俺はちょっとふざけて
「声聞いて、濡れちゃうワケじゃないでしょ?」
「えーー・・濡れちゃう・・」
「それは嘘ですよ。・・でも明日からは濡れちゃうかもしれませんよ。」
エリはイタズラっぽく笑いながら、そう言った。
「そう言えば・・さっきの話・・」
「ん?」
エリは、またあの懇願するような目で俺を見つめている。
「ホントに来てくれる?」
・・覚えてる。ごまかすのはムリか。・・そう思った。
「大丈夫なの?近所の目とか。」
「朝早く出ないと・・ちょっと危険かも」
「じゃあ・・またここに泊まって朝早く帰るのと、エリが来て一緒にホテルとか泊まってゆっくりするの、どっちがいい?」
エリは少し考え込んだ。
「あっ、それと、ここに泊まるんなら今度はエリのベッドで寝たいな。」
・・夫婦の寝室に男を入れる。この条件はイヤだろう・・と思った。リスクの高い、家に泊まるのは避けたいと考えていた。
エリが口を開いた。
「じゃあこうしよ。金曜はここに泊まって、朝早めに一緒に出て向こうでまた待ち合わせるっていうのは?。」
エリの目は楽しそうだった。降参だった。
「それでいいの?」
「そうしたい。」
観念して、エリを抱き寄せ唇を重ねた。
「もう寝ようか」
「うん」
エリはこの夜、狭い布団の中で俺の腕枕で裸のまま眠った。
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