2次会会場と化した俺の部屋だったが、頃合いを見て部屋を抜け出した。・・しかし部屋はみんな大部屋だしどうしよ・・。成り行きで風呂も一緒に入ったが、全くのノープランだった。
5Fの俺は、智子の部屋の3Fに降りた。エレベーターの前にはフロア案内図。何気なく見ていると、何も書かれていないスペースを見つけた。その場所まで行ってみた。扉に手をかけると、鍵はかかっていなかった。恐る恐る中に入ってみると・・ここなら使えるかも・・と思った。
改めて智子の部屋へ向かった。部屋の並ぶ廊下を見渡すと、智子は廊下の椅子に座って待っていた。
智子はニコッと笑いながら近付いてきた。
「何処か行けそうなトコある?」
と尋ねると
「分かんない。ドコがいいかなぁ。」
智子も『後で来て』とは言ったが、特に考えがあった訳ではなかった。
そのまま彼女を誘導して、さっき見つけた部屋へ。誰にも見られないように入り込んだ。
入るとすぐにはタオルや浴衣の棚が並び、棚の奥に布団が積んである。換気用?の窓からの月明かりでほのかに明るい。
当然、棚の影に隠れるように奥まで行くと、今度は正面から抱き寄せ唇を重ねた。舌を彼女の口に差し入れると、彼女も積極的に応じ絡めてきた。
「こんな部屋あるんだね。面白い。・・でも大丈夫かなぁ?」
話す声は、自然と小声になった。廊下の足音、人の話し声がすぐそばに聞こえる気がした。廊下と隔てるのは壁1枚、鍵の掛からない引き戸1枚。かなりスリリングだ。
※元投稿はこちら >>