ミサ江とせい子の義理姉妹は何か重要な仕事でも成し遂げたかの様に顔が高揚してる。
そそくさとキノコ籠をジムニーの横開きのバックドアに押し込み、せい子が運転席に乗り込もうした時助手席のミサ江が乗り込めず四苦八苦していたのを見て腰を掴み、押し上げる仕草で席に納めた。
少し恥じらいを見せ私にさり気なく声を掛けてきた。
せい子:三山さんは此から何処にいらしゃるんですか?
三山さんと呼ばれ不意打ちに会ったように
三山:あっ・・・・どこか食事の出来る処が有れば良いな・・・・と。コンビニでもいいのですが(^^;)無いですよね?
せい子:食事でしたら此処から5キロメートル下った所に、日帰り温泉が有るわよ!そこで食事も出来ますよ。
私たちもそこに行く用事が有るものですからご一緒しませんか?
三山:それは有り難いです。付いて行きますからゆっくり走って下さい。
せい子:じゃ、ジムニーで2人のツーリングですね(o^^o)・・・・あっもう一人居たよう
せい子は助手席のミサ江をチラ見すると車を走らせた。
せい子の車に付いて行く道すがら三山は一期一会で出会って小一時間程度の会話やマスクやもんぺズボンの身体からの知られざる魅力に引き寄せられていた。
物の10分程度で温泉設備に着き、2台並べて駐車し周りを見渡すと前には程よい川が流れその清らかな川には年代を感じさせる石造りの橋が掛かり、ビュースッポトに申し分のないシチュエーションで温泉設備側と反対側から40ショットくらい写真に収めた。
その間もせい子とミサ江はキノコの竹カゴを右肩に掛けジッと待っててくれ、すまない思いを感じながら「用事が有るのに待たせてすまないね、職業柄体が勝ってに動くんだ」とその場をつくろい温泉設備に入って行った。
その温泉設備は規模は小さいが道の駅の風情を醸し出し民家のない山あいのオアシスと成っていた。
せい子とミサ江はキノコの入った籠を65才位のおじさんに渡すと「良くしてね」軽く会釈をして私の立たずんでいる処に戻り「三山さん!お腹空いたでしょう?早くなにか食べよう!」と言うなり私の袖口をつかみレストランらしきフロアーの席に陣取った。
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