この頃になると、僕の夜のおかずは吉岡さんではなく、清水監督へと変わっていました。アイドル顔の吉岡さんと、鳥の巣頭をしたただのおばさん。
『どう考えても吉岡さんやろ?』と自問をしてしまいますが、男のような監督の清水さんの方が興奮して射精をしてしまえるのですから、仕方がありません。
土曜日の朝に行われた練習終わり。
『帰らんのぉ~?』と聞いてきた姉に、僕は我に返ります。なにか時間を掛けて、監督さんを『待とう待とう。』としているのです。
仕方なく、『ああ、帰るわぁ~。』と言って家に向かい、姉とは別れましたが、その曲がり角で監督さんを待ってしまうのです。
彼女が柵にカギを掛け、こちらに向いて歩いて来ます。もちろん、すぐに気がつかれました。
ゆっくりと歩いてきた監督さんは、『どおせ、これ持つんやろ~?』と担いでいた道具を、僕に渡してくれるのです。
さすがにお昼間です。監督さんと手を繋ぐことは出来ませんが、約400mの道のりをゆっくりとですが、彼女の家に向かうのです。
家に着くと、庭の隅にある物置きに道具を仕舞います。シャッターを閉めようとすると、『ああ、ちょっと待ってやぁ~。』と彼女に言われます。
そこには使い古されたソフトボールが2~3個あって、処分されるようです。シャッターを閉めようと監督さんが振り返ります。
偶然、僕の手が背後にあり、彼女が一歩後ろに下げれば彼女のお尻に触れてしまいそうです。しかし、僕の手は下げられませんでした。
そこは、硬く大きなお尻でした。監督さんは、僕にお尻を触れさせたままでシャッターを閉め切ります。
手を離しても、それについて触れることはありません。
そして、『兄ちゃん、ご飯はぁ~?』と聞かれ、『帰って食べます。』と言おうとすると、『なんか作るわぁ~。食べて行けやぁ~。』と誘われるのでした。
普段着はあまり持っていないのか、この前と同じのブラウスとスカートです。その姿のまま、エプロンも着けずに台所へと向かうのです。
包丁で野菜を切る監督さんの後ろ姿に、普段とのギャップを感じます。グランドではあの鬼監督が、ここではちゃんと主婦をしているのですから。
後ろ姿を見られていると気づいた彼女は、『チャーハンでええやろ~?』と僕に声を掛けて来ます。『充分です。』と答え、フライバンが回されるのです。
テーブルの上のお皿には、かなり大盛りのチャーハンが盛りつけられました。『ちょっと多いか?このくらい食うやろ~?』と言われてしまうのです。
その食事中…
『監督さん、付き合ってる人はおらんの~?』
『おるかぁ~!こんなおばさん、誰が相手にしてくれるんよぉ~?』
『モテん?』
『モテるわけないやろ~!自分の顔くらい、ちゃんと分かってるわぁ~!』
『勿体ないよぉ~。なかなか美人やと思うよ~。』
『笑わさんのぉ~!ブスなん、分かってるわぁ~!』
と、そんな話をしますが、彼女の語尾が気になりました。必ず強く言い切ってしまうのです。自然と男を遠ざける術を身に付けているように感じます。
そこで、確信をするのです。男性が嫌いな訳ではなく、自信がないから自分から逃げてしまっているのだと。
ちゃんと男性と向かい合えたら、きっと彼女も自身の中へずっと隠してしまっている『女』というものを引き出せるはずです。
食事が終わり、僕は居間で座ってテレビを観ます。監督さんはお皿を洗い、主婦らしいところを見せていました。
しかし、いっこうにこちらに現れようとはしません。先程お尻を触られた男がいるのです、あの監督さんも警戒をし始めたのかも知れません。
それでも、彼女は現れます。僕を『招いた。』からです。『なんか面白いテレビやってるー?』と聞き、居間へ座り込むのです。
僕は、『ソファーに座ってええよ。』と伝えます。もちろん座るはずもなく、しばらくすると『ちょっとマッサージするわぁ~。』と言って立ち上がります。
部屋の隅に置いてあるマッサージ機です。そこに深く座り、ゆっくりと身体が斜めへと傾いていきます。
全身が解され、足先まで彼女を解して行くのです。
監督さんの身体が一瞬『ビクっ!』としました。しかし、それを対処する方法を彼女は知りませんでした。
マッサージで挟み、揉み解し掛けた彼女の足の甲。そこを、僕の指が触れ始めたのです。
※元投稿はこちら >>