夫との関係は依然、改善されないまま、日が過ぎていきました。私には改善されるどころか、むしろどんどん悪くなっているように感じました。この重苦しい空気に耐えられなくなった私は、ある日の夕食時、「あなた・・・ちょっと・・・お話があります・・・あとで時間とってもらえますか?」と、勇気を出して話しかけました。すると、「ああ・・・」と、夫は一言、そうこたえました。娘が寝た後、居間でテレビを観ていた夫にお茶を入れ、思い切って尋ねました。「あなた・・・気を悪くしたらゴメンなさい・・・何か私に・・・怒ってる?」「・・・何?」視線をテレビに向けたまま夫がそっけなくこたえました。「最近・・・すごく冷たいから・・・何か私に不満があるのかなって思って・・・」しばらくの沈黙の後、夫が口を開きました。「冷たい?・・・俺が?・・・じゃあ、お前はどうなんだ?」「えっ?・・・私?」「自分のことは棚において・・・俺だけが冷たいってか・・・」「私・・・いつ、あなたに冷たくした?・・・」「そんなこと・・・自分の胸に聞いてみろよ・・・」私は胸の鼓動が高まるのを感じながら、必死で冷静を装うとしていました。「あなたを傷つけることをしたのなら・・・ゴメンなさい・・・」「今さら・・・何だ?・・・もう俺のことなど・・・どうでも良かったんだろう?」「えっ?・・・どうしてそんなこと言うの?」「もう止めてくれ!・・・茶番はたくさんだ!・・・これ以上・・・俺に言わせるな・・・」そう言い残すと夫は二階に上がっていきました。そんな夫の背中を見送りながら、私は胸にポッカリと穴が開き、冷たい隙間風が吹き抜けるような感覚に襲われました。『夫は・・・何か知っている・・・』同時にそう確信したのでした。
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