「今日は、まだ大丈夫だろう?」ラブホテルの部屋から出た男は廊下でそう尋ねてきました。私は、いつものように、つい先ほどまで男の言いなりになって悶え狂ってしまった自分を責め、自己嫌悪に陥りながら、男の声をうわの空で聞いていました。「・・・」「なあ・・・まだ時間あるかって聞いているんだ」そう言われて、私がふと、時計をみると午後1時半を過ぎた頃でした。その日は珍しく、ホテルでルームサービスの昼食を食べなかったのでした。食べると言っても、私自身は、いつも悪戯されて、まともに食べさせてもらったことなど無かったのですが・・・。「・・・ええ・・・」私は、しぶしぶ答えました。「ちょっと、海でも見ていこうや・・・」そう言いいながら佐藤は車を海へと走らせました。それから20分ほどして着いたのは、自宅から程近い距離にある海岸でした。男は、海岸の人目につかない場所に車を停めると、いきなり私が座る助手席のシートを倒し、私に覆いかぶさってきました。『海に誘った目的は、これだったのね・・・』男の狡猾な手段に腹が立ち、私は激しく抵抗しました。「いやよ・・・こんなところで・・・ずるい人・・・もういやだ・・・帰して・・・こんなところで人に見られたらどうするの?・・・やめてよ・・・いや・・・ダメ・・・」しかし、そんな私の言葉に聞く耳を持つ相手ではありません。盛りのついたオスは、目をギラギラさせながら迫ってきました。私は強い力でがっちりとシートに抑え込まれ、あっという間に自由を奪われてしまいました。「おい・・・いい加減にしろ・・・これ以上暴れると・・・容赦しないぞ・・・なあ、いいじゃないか・・・ついさっきまで俺の下で大きな喘ぎ声をあげていたじゃないか・・・今さら格好つけるなよ・・・」「お願いだから・・・ここはやめて・・・家から近いのよ・・・誰かに見られたら、もう私は生きていけない・・・」「大丈夫だ・・・この時間、このあたりには誰もいやしないさ・・・それとも・・・今すぐに、旦那に電話して、俺と一緒にいることを知らせようか?」本当に悪魔のような男です。どれだけ、私の心とカラダを弄んだら気が済むのでしょうか。いずれにしても、私は男の殺し文句の前に、結局は屈服するしかなく、一気に全身から力が徐々に抜けていきました。
※元投稿はこちら >>