この日も、夜に先生の家にいました。これで、3日連続となります。そろそろ父が迎えに来てもよさそうなものですが、父も頑固です。現れません。
特に何をする訳でもないのですが、先生が義母になってくれたことで『先生』という感じがなくなり、今は普通のおばさんと仲良くなったような感じなのです。
しかしようやく、『タケ君、私に帰って来て欲しい?』と先生から言って来ました。僕は気を使い、『ゆっくりでいいよ。』と言います。
それでも、『私の帰るところある?』と聞くので、『あるに決まってるやろ~。』と言ってあげるのです。
それを聞くと、先生は少し考えていました。僕はその答えを急がず、彼女が自分から決断するのを待っているあげます。
少しして、『お父さんに、なんて謝ったらいいかなぁ~。』と先生が呟きます。『なんて?』、よくよく考えれば、二人がこうなった原因を僕は知りません。
そこで、『ところで、なんでケンカしてるの?原因なに?』と聞いてみます。しかし、先生の口からは『ごめをねぇ。ちょっと言えんわぁ。』と言われます。
確かに夫婦の問題です。もしかしたら、『性』に関係するの話かも知れません。
しかし、先生は言っていました。『元の家庭を否定された。』と。何を言われたのでしょう。
『お義母さん?全部話して~。僕も大人やし、息子やで。』、言い方は締まりませんが、僕なりの言い方で先生に伝えるました。
すると、先生は僕の目を見ます。その目が変わりました。僕の本気を探っているようです。そして、出した答えは、『セックスの話にもなるのよ?』でした。
彼女からのその言葉に少したじろぎますが、『うん。』と答えます。
先生の話はこうでした。家庭でのことに、父が文句を言ったのが始まりだと言います。『あれはこうしろ~。』と言う父の言葉は、死んだ母を求めています。
そしてそれは、亡くなった旦那さんと息子さんを含む、先生の元の家庭の批判へとエスカレートしたのです。
父の言動はそれでも収まらず、夜の生活にも不満として先生の身体にぷつけられるのです。
そして、『私は拒否したの…。けど…、あんたのお父さんに強姦されてしもたわぁ~!!』と涙ながらに語った先生の言葉が、衝撃的に僕に突き刺さるのでした。
パジャマ姿の先生の細い身体が、とても小さく見えていました。僕は彼女に手を延ばし、沈んだ身体を抱きかかえるように起こします。
そして、滝本先生を抱き締めてしまうのでした。抱きしめて、初めてそのか細さが分かります。
『帰らなくていいよ。』と言うと、その手は強く力が加わり、更に抱き締めるのです。
一瞬、困っていた先生でした。当たり前です。40歳近く年下の男の子に抱き締められ、その子は塾で教えてた中学生の生徒なのです。
先生にとっては、まだ幼い子供なのですから。しかし、先生はその子供の身体を頼りました。ちゃんと、抱き締め返してくれたのです。
きっと先生は、僕を本当の息子だと思って頼ったのだと思います。しかし、僕は違います。愛した女性を抱き締めているのです。
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