バイト先を出た僕らは近くの居酒屋に入った。
女性と2人きりでお酒を飲むなんて初めての経験だった。まずは生ビールで乾杯。僕は少し緊張していた。それでも2杯目を注文する頃には江口さんも僕も頬が少し赤らんで砕けた話をするようになっていた。
「ねぇねぇ、慎一君て彼女いるの?」
『いませんよ!彼女いない歴22年ですよ!』
「へぇ~、そぉなんだぁ、そこそこの顔してるのに、意外ね」
『そこそこって、、』
「ごめんごめん 笑 そういえば慎一君、最近よく仕事中に私のこと見てるでしょ~」
『えっ? ん、んなわけないじゃないですか!』
「ほんとぉ? 今日も厨房から熱~い視線感じたけど、気のせいかなぁ 笑」
『て、てか逆に、いつも江口さんが“つゆだく”とか“何ヌキ”って言うの、あれちょっとエロくて困るんですけど 笑』
「やだぁもう、そんなふうに思ってたわけぇ? 慎一君の方がよっぽどいやらしいじゃない 笑 あっ、すみませ~ん。生、おかわりぃ~♪」
『ほら、やっぱ言い方がエロい 笑』
そんなたわいもない話をしてるだけであっという間に時間が過ぎていき、僕も江口さんもいい感じにほろ酔いに。江口さんがもう少し付き合ってほしいと言うので、僕らは隣にあるカラオケボックスに場所を変えた。
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