画面には視聴者達からのコメントが次々と流れ、亜希子が声でそれらに応える。
流れるメッセージのなかに常連を見つけたのか、小慣れた様子で挨拶を返していく。
「Tさん、こんにちは」
「Sさん、お久しぶり~」
「Kさん、この間はどうもありがとう」
その声色と口調はやはりタクミの母親にそっくりだった。
彼が確信を持つことになった決定的な証拠は、口元に見える黒子と左の薬指にはめた結婚指輪だった。
彼の母親は唇の右下にエロ黒子があり、その位置が全く一緒だった。さらに結婚指輪はデザインが特徴的で、独特のカットが入ったある高級ブランドの指輪だったからだ。
◇
タクミは目の前の現実に困惑しながらも、リアルタイムに配信されてくる映像から目が離せないでいた。
それはある種の“怖いもの見たさ”とでもいうのであろうか。それでも顔をはっきり見るまでは信じたくないという思いが心のどこかにあった。
彼女は焦らすように着ている衣服を少しずつはだけさせていく。その度に視聴者達から歓喜や煽りにも似たコメントが激しく流れてくる。
彼女は羽織っていたカーディガンを脱いだ。
白いブラウスが清楚な雰囲気を醸し出している。その下には薄っすらとピンク色のブラジャーが透けている。大きな胸元のせいでブラウスのボタンは今にも弾けてしそうだ。
彼女は胸元のボタンに手を掛けながら焦らすように言った。
「ボタン、外してほしい? もう、みんなエッチなんだから 笑」
彼女が視聴者達の声に応えて、ちょうど真ん中あたり、上から3番目のボタンを外した。それまで窮屈に押し込められていた膨らみが弾け、隠れていたピンク色のブラジャーと深い谷間が露わになる。
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