それから1年後の夏、その山あいの村に和也の姿があった。
それはセールスマンとしてではなく、村の男としてだった。
和也は旦那の申し出を一旦は断ったものの、身をもって体験した淫らな“儀式”を忘れることができず、都会での仕事を辞めて舞い戻ってきた。
今では旦那の養子として日々農作業を手伝う傍ら、夜な夜な養母となった奥さんの性の相手をしている。
奥さんは昼間のうちはしっかり者の農婦の顔をしながらも、夜になると一転して牝の顔になるスケべの権化のような女だった。
よほど和也の若い体が気に入ったのか、その夜も悩ましい吐息とともに風呂上がりの和也に背後から抱きつき、彼の股間をねっとりとした手つきで摩っている。
「ハァ、、和也さん、、昨日は疲れた言うて1回しかしてくれんかったじゃろぉ? 今晩は昨日の分までたんと頑張ってもらうけんねぇ、、早よ布団さお入りよ」
その底なしの性欲に若い和也もさすがにたじろいだ。
『おい母ちゃん、明日は天狗様がおいでになる大事な日じゃて。今年も母ちゃんと和也の絡みば皆楽しみにしてるでの。そのスケべ心はそれまでとっておけや 笑』
和也はあの一件以降、村の男達に気に入られ、旦那の代わりに儀式の主役を頼まれていた。
「明日は明日よぉ、、今晩も和也さんの立派な“天狗鼻”でイカせてせろ、、なぁええじゃろ?」
村の性活も楽ではないとつくづくそう思いながら、今夜も奥さんに手を引かれ淫臭漂う寝室へと消えていくのであった
終
※この小説はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
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