和也の目の前で絡み合う天狗と女狐達。
1匹の女狐を何匹もの天狗が容赦なくまわしている一方で、部屋の隅で1対1になりじっくりと愉しんでいる2匹もいる。
和也は困惑し唖然とした表情を浮かべていると、あの旦那が近寄ってきた。
『どうじゃ兄ちゃん、びっくらこいたか? 笑』
『何ですか、これは、、』
『何って、ほれ、見ての通りじゃて』
『見ての通りって、、まるで乱行パーティじゃないですか、、』
『何? ランコーパーテー?? なんじゃ東京人の言葉っちゅうのはよく分からんの。今晩は天狗様と女狐様のうんと大事な儀式なんじゃて。ほれ、兄ちゃんも天狗様さ化けて混ざってこい』
旦那はそう言うと、自分が付けていた一番猛った表情の天狗面を外し、和也の顔に無理矢理付けた。
『うわっ! な、何をするんですか!』
『ほれ、わしの代わりに母ちゃんば啼かせてやってくれや』
旦那はあまりの強引さに動揺する彼の尻を叩き、乱行の輪に加わるように促した。
和也は恐る恐るその乱行部屋へと足を運んだ。それを見やる旦那は何かを期待しているようだ。
ムッとする熱気と独特のいやらしい臭気が漂っている。
「若天狗さん、、さぁ、こっちさいらっしゃいな、、」
旦那の奥さん、、いや艶やかな女狐が天狗となった和也を誘う。
彼は誘われるままに歩み寄り、女狐の前に腰を下ろした。
女狐が和也のYシャツのボタンをひとつひとつ丁寧に外していく。
その指先の動きに、和也はゴクリと唾を飲み込んだ。
つづく
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