時刻は深夜0時をまわったところ。
さすがの妻達も奥に下がり、宴もたけなわかと思われた頃、賑やかに騒ぐ男達を鎮めるように旦那が手をパンッと叩いた。
『よぅ、皆の衆。そろそろ天狗様がお出ましになる時間じゃて』
旦那のその言葉に、男達は待ってましたとばかりに目を輝かせ上下の服を荒っぽく脱いで素っ裸になると、皆一斉に天狗の面を付けた。
突然の出来事に和也は呆気に取られたままその場を動けずにいる。
旦那が隣の広間に続く襖を勢いよく開けると、そこには床一面に白い布団が敷かれ、広間の四隅に置かれたピンク色の燈篭が妖しく揺らめいている。
布団の上には真っ赤な口紅に白い狐の面を被り純白の長襦袢をまとった妻達が横並びに正座している。
「天狗さん、早よこっちさ来てくださいまし、、」
その声は旦那の奥さんだった。
女狐に扮し色気のある声で男達を誘う。
その声に誘われるように男達は皆天狗の鼻に負けず劣らずの男根をいきり立たせて女狐達に群がっていく。
5匹の女狐を10匹の天狗が囲む。
その異様な光景を和也は遠目から絶句しながら眺めていた。
『な、何なんだ、いったい、、』
部外者である和也の存在は気にもとめず、天狗と女狐の淫らな“二次会”が始まった。
つづく
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