『やめてよぉー、声がおおき過ぎぃ~。』、手コキの手を止めた彼女に言われました。『もっと静かに言ってよー。』と怒られます。
射精の時に僕が言った、『逝くぅ~…!』の声が大きかったようです。あのトーンでは外に聞こえてしまうのを、彼女は分かっているようでした。
そして、『もう、シャワーしておいでー。』と言われます。僕が出した精液の量も、ティッシュで掃除が出来ないことも分かっているようです。
起き上がろうとする僕に、『垂らしたらいかんよー。ゆっくり行きー。』と声をかけ、ぎこちなく歩く僕の姿を見て、あきれ顔をしていました。
シャワーを済ませ、部屋に戻ります。まだ、朝の5時過ぎです。僕には二度寝タイムなのです。しかし、美和子さんの姿はありません。
すぐに居場所が分かりました。台所から、冷蔵庫を開ける音がしたのです。『飲み物?』と思いましたが、更にコンロがつけられ、もう朝食の準備なのです。
僕の居場所はとりあえずここしかなく、布団に戻ろうとします。しかし、その布団にあるものを発見します。
何枚も重ねたティッシュペーパーでした。そこは先程まで僕の股間があった辺り。おばさんが拭いてくれたのですが、ちゃんと乾かず、紙を残しているのです。自分の体内から出た物とは言え、やはり『ここで眠ろう。』なんて気は起きず、彼女のいる居間へと向かうのでした。
『おはよう。』、居間に現れた僕に声が掛かります。さっきまで僕のチンポを舐め、射精させたばかりなに、おばさんは『おはよう。』と言います。
彼女にとってこの家では、布団から起きて居間に現れた人には『おはよう。』。それが長年マッチィ家を守ってきた母親なのです。
『おはよう。ごはん、いつも早いの?』と聞いてみました。流しに向かいながら、『まさかぁー。』と返事をされます。
そして、『誰かさんが悪さばかりするから、もう起きたのー!』と笑って答えてくれるのでした。
台所に立つ、美和子さんのうしろ姿を眺めていました。それを見て、最近食事を作ってくれる母のうしろ姿を見てないことに気づかされます。
一緒に住んでいるのに、『作って出してくれるのは当たり前。』と思っているのか、気にかけたこともなかったのです。
知らない間に、目の前にいるマッチィのお母さんと、うちの母とがシンクロをしてしまいます。母が、僕のために朝食を作ってくれているのです。
『今日、やすみー?』、母に聞かれました。『今日、土曜日だよなぁ~。』と確認をし、『やすみー。』と母に伝えます。
『私、9時半から本屋で仕事~。』と母が答え、『しょうがないー。』と、いつの間にかしなくなった、母との会話を楽しんでいる自分がいるのでした。
『何時に終わるのー?』と聞いてみました。彼女の答えは、『土曜日だから、今晩息子たぶん来るよ。お嫁さんと。』とその先の答えが帰って来ました。
『今夜も美和子さんと…。』などと考えた僕でしたが、そううまくはいかないようです。
公務員の息子。結婚して家を離れている彼もまた、土曜日の休みになれば母の元へ帰ってくるようです。
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