男が美咲の尻をトントンと軽く叩く。
それは暗黙の合図。
彼女は何も言わずに四つん這いになり、美尻を男のほうに向けた。
不意に美咲の顔がドアの方を向き、その奥の暗がりから覗き見する和也は彼女と目が合ったような気がした。
男はそれに気付きもせず、唾液でヌラヌラと光る肉塊を酒に濡れた美咲の恥部にあてがい今にも繋がろうとしている。
『もう我慢できんで、生で挿れるけんの』
左手を美咲の尻に置き、右手を自らの肉塊に添えた。既に滑らかに濡れ光っている恥肉の襞をかき分けて挿入してくる。唾液と愛液にまみれた互いの性器は容易く繋がり合った。
「ん、、あはぁん、、」
『くぅっ、、堪らんっ、、活きのええアワビじゃて、よく締まるわい』
美咲が切ない表情でドアの方を見つめる。彼はその視線に罪悪感のようなものを感じると同時に興奮も覚えていた。それはまるで目の前で妻や恋人が寝取られている感覚のようでもあった。
男のピストン運動が始まり、下向きに垂れた乳房が前後にリズミカルに揺れる。
肉塊がちょうど快感のスポットに当たるのか、ときおり犬が啼くように頭を上げ喘ぎ声を漏らす。
「んはあぁん、ぁん、、あぁ、はぁ、、」
『おぉ、このスケベ海女、どんどん締めよるな、、ほれ!もっとケツば上げろ!』
男は興奮しきった様子で、美咲の上体を布団に寝かし腰をガッチリと掴むと、汗の滲む彼女の尻を引いて持ち上げた。彼女の膣奥さらには子宮にまで突き刺すかのような荒々しいピストン運動がさらに激しさを増す。
「あんっ、、あんっ、、ああぁんん、、」
深く突かれるたびに美咲の喘ぎ声が大きくなる。和也が見ているのを承知のうえで本能のまま快感に身を委ねているようだった。一方の客の男もまた、呼吸を荒げて一心不乱に腰を打ち付けている。
『はぁ、はぁ、堪らん、、腰が止まらん、、中でもええじゃろ?』
「ぁん、、だめ、、今日は、ピル飲んでないから、、あぁん、、お願い、、外に出して、、」
『そんなん言うても、堪らんすぎて止まらんのじゃ、、ええじゃろ、な、、くうぅ、、もうダメじゃ、、イクで! 槌っ、、』
美咲の願いは聞き入れられず、男は膣内の最奥まで挿しこみイキ果てたようだ。男は手の指が食い込むほどに美咲の腰をキツく掴み、精の放出が終えるのを押し寄せる快楽とともに味わっている。
やがて脈動が鎮まった男はゆっくりと肉塊を引き抜いた。同時に濃白のがゴプッゴプッっと吹き出し、糸を引いてボタリと垂れ落ちた。
事を終えた男は傍にあったティシュで肉塊をかるく拭うとズボンを穿き直し身なりを整えた。
よれたズボンの右ポケットに手を突っ込み、クシャクシャになった1万円札を2枚取り出し、うつ伏せで放心している美咲の頭のそばに投げ捨てるように置いた。
『ふぅ、今日も良かったで。中に出したんは悪かったけぇ、2枚で勘弁してくれや。漁から戻ったらまた来るけんのぉ、ほんじゃな』
男が帰るようだ。
和也は急いで元の部屋に引き返しドアを閉め息を潜めた。男の足音がドアの前を通り過ぎ、階段を下りて玄関から出て行った。
和也は混乱と興奮のなか、遠のいていく車のエンジン音を最後まで聞いていた。
つづく
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