窮屈な姿勢で拘束された私の後ろに、二人の男性が座り込んだ。
「ほぉ、きれいなお嬢さんはおまんこまできれいなんだなぁ」
「いや…」
今日初めて会ったばかりの男性が最も恥ずかしい部分を覗き込んで、下卑た声を掛けてきた。
二十数年も前のことなのに、この日の先生とドクターの会話は、今でも私の耳に残っている。
言葉だけではなく、私の身に振り掛かった全ての出来事が、眼を閉じると頭の中に鮮明に甦ってくる。
「いいなぁ、大学の先生は…いつもこんなにきれいなおまんこを見られて…」
「ばぁか、誰もが見せてくれる訳じゃないよ。お前こそ色んな女の股座を覗いてるんじゃないのか?」
「産科じゃあるまいし…
最近は女房のくたびれたおまんこしか見てないよ」
耳にするだけで恥ずかしくなるような会話を交わす彼らを、心の中で私は軽蔑していた。
「おじょうちゃん、おまんこがパックリ開いてすごく素敵な眺めだよ。
「いや…いや…」
「お尻の穴まで丸見えだ…」
「いや…見ないで…」
股間に突き刺さる彼らの視線が、チリチリと痛く感じるほど私の神経は一点に集中していた。
誰のか判らない指が秘唇を左右に拡げた。
「やめて…やめて…もう許して…」
抗う術のない私はただ彼らに懇願するしかなかった。
「お願いですからもうやめて下さい」
「この子はこちらの穴も感じるんだ」
秘唇を拡げている指とは別の指が、お尻の穴に触れてきた。
これが先生の指なんだと想像がついた。
「すごいなぁ、こんなに濡らして…太股まで流れている…。
やめてって言いながら、本当はもっとして欲しいんじゃないのか?」
「いやです、本当にやめて下さい…」
言い終わらないうちに指が膣の内部に滑り込んできた。
「あっ! いやっ!」
内側の襞を擦るように指が抜き刺しされると、膣粘膜から発生したいやらしい音が、ピチャピチャと私の耳にも届いてきた。
「やめてっ! やめてぇ~っ!」
屈辱的な責めにも関わらず、意思に逆らって肉体は正直に反応してしまっていた。
悲鳴を挙げることで、溢れる愛液は決して私の意思じゃないことを訴えた。
「嫌いっ! 先生なんて大嫌いよっ!」
叫びながらお尻を振って、少しでも抵抗の意思を表そうとしてみたが、彼らには何一つ通じることはなかった。
「うるさい子だなぁ…
おい、このきれいなおまんこに、俺たちの濃い精子をたっぷり注入してやろうか?」
「ああ、それも良いなぁ…」
二人の会話に私は一瞬にして凍りついていた。
「いやっ! 絶対にだめっ!」
今にして思えば、社会的な地位にある彼らが、そんな非道なことをする筈が無いことは容易に理解できるけど、二十歳の私はただその言葉に驚き、妊娠の恐怖に怯えて震えるばかりだった。
「そんなに嫌なら大人しくするか?
もう私たちには絶対に逆らわないか?」
髪を鷲掴みにしたドクターの鋭い眼光に言葉を飲んだ私は、何を言われてもただ頷くことしか出来なかった。
「じゃあまず邪魔な物を取り除こうか…」
ベッドの下を通して膝を拘束していたロープが外され、姿勢を変えて仰向けにされた私だけど、相変わらず手首と足首は繋がれたままで、天井の照明に向けて股を大きく拡げていた。
目尻から溢れた涙が耳の穴に流れ込んできた。
全裸の二人の男性の動きを眼で追っていた私は、ドクターが邪魔な物と言ったのが、ロープのことではなかったことに気がついた。
唇の端を歪めた残忍な表情の彼が、右手に持った剃刀を眼の前に突き出してきたのだ。
この状態でそれが何を意味しているのか、さすがに私にも理解することが出来た。
「いや…」
黒く密生した陰毛全体を撫で廻すように、先生の掌が泡を塗り広げていく。
短い毛がまばらに生えた大陰唇周りにも、彼の手が掃くように這い廻って準備が整うと、両脚の間に座り込んだドクターが冷たく言い放った。
「動くんじゃないぞ、動いたら怪我をするだけだからな…」
「あぁ…」
あまりの怖さに全身が膠着した私は、眼を閉じると唇をきつく結んで息を止めた。
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