しばらくして振り返った彼に抱きしめられてキスを交わしてから、パンティを脱がされ全裸になった。
私に覆い被さってきた彼を押し留め、仰向けに寝かせた彼の身体をじっくり観察してみた。
人生で初めて、大きくなった男性器を眼にした瞬間だった。
真っ黒に繁った陰毛の中から大きく突き出したそれは、お腹にへばり付くように反り返っていて、その姿形に私は眼を見張った。
「大っきい…」
小学生の頃、父と一緒に入浴した時に見たそれとは、あまりにも違う様相に私は驚きを隠すことができなかった。
その後横たわった私に、コンドームを装着した彼が身体を重ねてきた。
(コンドームは用意している筈もない彼のために、両親の寝室から私が持ち出してきたものです)
先ほど眼にしたぺニスが頭から離れず、あんな大きなものが私に…と、すごく不安で怖さもあったけど、私の身体への入り口を探し求めて、右往左往している彼を見ていると可哀想になり、勇気を振り絞って彼に手を添えて自ら道案内をした。
「いい?…」
彼の問いかけに私は眼を閉じたまま小さく頷いたけど、身体は震えていたと思う。
まだ誰も踏み入れたことのない、私の肉体の入り口を押し拡げるように彼のぺニスが侵入してきた時、私の身体は思わずヘッドボードの方にずり上がっていた。
胎内から溢れた愛液とコンドームの潤滑剤の手助けもあり、彼のぺニスは少しずつ私の肉体に埋まっていった。
股間に痛みを感じてはいたが我慢できないほどでもなく、何より自ら覚悟を決めてのことだったので、私は全てを彼に委ねていた。
奥まで進んだぺニスがゆっくりと後退したかと思うと、すぐにまた奥に向かって進み、二度三度それを繰り返した彼が歯を喰い縛って身体を震わせ、私の上に突っ伏してきた。
彼が身体を離した後も、私の股間には違和感が残っていた。
身体を起こして覗き込んで見ると、会陰を伝い落ちた赤いものがシーツに小さな染みを作っていた。
私は何故か溢れる涙を抑えることができなかった…。
「ごめんね…」
「ううん…そうじゃないの…」
複雑な感情で涙の理由を上手く説明できなかった私は彼に縋りつき、その胸に激しくキスを浴びせていた。
シャワーを浴びて戻った私をベッドに寝かせた彼は、全身に指と唇を這わせて愛撫を加えてくれたけど、その快感が彼とのセックスの何倍も何十倍も良くて…。
私の両脚を割り拡げた彼は一番恥ずかしい部分に舌を這わせ、指をも駆使して強烈な刺激を与えてくれたから、私は頭の中が真っ白になるほど感じていた。
「ああ~っ! こわいっ!」
興味半分で覚えたオナニーでは感じたことがなかった強烈な快感は、未知の境地に踏み込むような怖ささえ感じるほどだった。
男性に奉仕させるというセックスを覚え、私の性癖として開花したのはこの時だった。
彼とのセックスはその後、お互いが高校生ということもありなかなか場所に恵まれなくて、相変わらず部室の暗室でまさぐり合うことがほとんどだったが、以前とはその手法が変わっていた。
制服姿の私がパンティだけを脱ぎ、彼の指と舌での愛撫を受けるということが専らで、仕上げに私が手を使って彼に放出させる。
もちろん口を使うことも覚えたし、たまには身体を繋げる時もあったが、私がより深い快感を得られたのは、彼の舌での愛撫を受ける時だった。
夏休みに入る前には大学受験を控えた彼が忙しくなり、次第に疎遠になってしまった。
その後私は数人の男子と交際してはみたけど、みんな若いだけに自分が満足することしか知らない人ばかりで、長続きする訳もなく鬱屈とした日々を過ごしていた。
それでも大学に入って二十歳になる頃には、普通のセックスでもそれなりに快感が得られる女へと成長していたが、やはり心の中ではいつも私に奉仕してくれる男性を探し求めていた。
そんな時私の眼に留まったのは、通っている大学の助教授の男性だった。
自分の倍以上の年齢の彼のことなんて、それまでは全く気にしたことは無かったのに、ある日バス停から大学に向かって歩く彼の後ろ姿を眺めていて、私には何となく感じるものがあった。
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