いつもと同じ時間に起き、朝食の用意をしながら旦那を起こす。
旦那がトーストを食べ終わるのを背に感じながら洗濯機に向かい、旦那が着替える音を聞きながら準備をする。
玄関から「じゃ、行ってくるよ」と言われる頃には、私はシャツを脱いで全裸になり、真っ赤な口紅を引きながら「あの人好み」な服を着ている。
あの人は、私を本当に下品な姿にするのが大好き。
上半身はブラウスを許さずジャケットだけ、下半身はガーターベルトと股下のスカート。
あの人は私を「堕とす」事に悦ぶ。
ネットで集めた男に奉仕させ、ネカフェで集めた男に中出しを許した。
ハプニングバーでは肉便器として私を紹介し、
私が嫌がった40代の男にデートを約束させ、私が泣きながら報告すると笑った。
悲しくて悔しくて、「イヤか?」と聞かれれば、嫌だと答えられる。
けれど、「もう辞めるか?」と聞かれれば「やめないで」と答えてしまう。
もっと呼び出して欲しい。
もっと、私がした事で悦んで欲しい。
名も知らぬ男の性病が怖くてコンドームをお願いした日に、「お前、俺が妊娠させるから」と言われただけでピルを飲む気すら失せてしまった。
これが、女として、メスとしての「悦び」なのかもしれないと思う。
そんな事を、リビングでテレビを見る旦那の笑い声を聞きながら、ベランダで穴から生える肉塊に奉仕しながら考えてしまう。
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