部屋に戻るなり、酔った主人は布団に突っ伏してしまい、すぐに大きないびきをかいて寝てしまいました。
息子も昼間の川遊びで疲れたらしく、主人に重なるようにしてすぐに寝付きました。
静かな温泉宿の一室で、わたしだけひとりぼっちになってしまった感覚。
期待していた久々の夫婦生活もこの状況ではおあずけです。
落胆と同時に恥ずかしくなる自分がいました。
本当は温泉に行きたかったのではなく、それを口実に只々主人とセックスがしたかっただけなんだと、自分の本心を突きつけられた気がしたからです。
しばらく外を眺めたりスマホを見たりしてぼんやりとした時間を過ごしていました。
主人と息子は相変わらず深い夢の中のようです。時折、息子が笑いながら寝言を言っています。
「この子、よほど楽しかったのね..」
時計を見ると22時を少しまわっていました。ふと、ここに来てからまだわたしだけ温泉に入っていないことに気が付きました。
「2人ともぐっすり眠ってるし、わたしだけで入っちゃおうかしら...」
家族風呂なんかよりも、せっかくなら大浴場でゆっくりと温泉に浸かりたいと思い、心配させないように書き置きをして部屋を出ました。
《大浴場に行ってきます。心配しないでね》
大浴場は離れにあり、24時間入浴できるとチェックインのときに案内されました。この時間ともなると大浴場に向かう廊下は足元を照らす灯りだけで、赤い絨毯を艶かしく照らしていました。
広い脱衣所、浴衣を入れる籠は綺麗に整頓され、古めかしい扇風機の音だけが無機質に響いています。
「そうよね、お客さんも少なかったし、こんな時間に入る人なんていないわよね..」
そう独り言を呟きながら、1番奥の籠に持ってきた着替えとタオルを入れました。
着替えとして持ってきた下着は主人のために用意した秘密の下着。部屋に戻れば主人が起きてるかもしれない、そしたらこの下着を見てもらいたい.....、そんな淡い期待でこの下着を持ってきました。
帯を緩めると浴衣の前がはらりとはだけます。
今着けている下着は濃紺のフルバックショーツにフルカップのブラジャー。
下着姿になったわたしは振り返り、大きな鏡に自分の身体を映します。
27歳で結婚し、ほどなくして息子を出産しました。それからというもの、育児に追われ自分の身体をまじまじと見ることなんてほとんどありませんでした。
鏡を見ながらブラジャーをゆっくり外します。
ブラジャーに包まれていたときには前に大きくせり出していた乳房でしたが、支えを失い零れ落ちます。大きめの乳輪と乳首がコンプレックスで、自分で見てもため息が出てしまいます。
ショーツを脱ごうと膝まで下げると、クロッチにはたっぷりと愛液が染み付いていました...
朝からの期待と夕食のとき主人にお尻を触られたことで、わたしのあそこは恥ずかしいほどに受け入れる準備をしていたのです。
自分の身体の観察を終え、裸になり大浴場へ向かいます。
「どうせわたしだけだし..」
そう思い、前掛け用のタオルは置いていくことにしました。
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