僕たちは重なり合い、お互いを確かめ合った余韻に浸っていた。僕の童貞喪失はこうして終わった。僕の精液は出された全てが麗美さんの体の中に注がれた。麗美さんは僕の精液を腹に収めてぐったりしている。まぁ、腹といっても膣の中ではない。3回出した全てを麗美さんが飲んでくれた。
月が二人の熱気で付いた水滴に滲んで見える。ぼくは覆い被さっている麗美さんの体の重さを感じていた。
「さすがね、〇〇君。体力凄すぎ。あたし何回イッたかわかんないよ」
キスをせがむ麗美さん。軽くキスを交わし僕の肩に顔を埋める。
「帰り運転できるかな。あと少しこうしていい。」
「いいですよ。僕もこうしていたい」
「ありがとう。ホテルだったらもう少しゆっくりできるんだけど、ここでしたかったから」
「ここで?」
「うん。我慢できなくなっちゃったから!」
僕の両ほっぺたを抓り、クスクス笑う。ロープは既に外して二人とも裸になっている。肌にロープの擦れた痕が残っていて痛々しい。最中、ぼくは何度も傷口にキスをした。その度に麗美さんの興奮は高まっていった。
ワンピース、取りに行かなきゃねぇ、と思い出した様に麗美さんが呟くと、それに条件反射の様に僕が取りに行きますよ、と続ける。どうでもいい会話が心地よかった。
遠くで車の通る音が聞こえてすぎていく。30分ぐらい僕たちは重なりあったままいたが、ダッシュボードの時計が9時を越えたくらいに僕のお腹が鳴り出した。間抜けに鳴り出す僕の腹時計。麗美さんがお腹を抱えて咽せるぐらいに大笑いしている。
「あー、可笑しい。そっか、そうだよね。ご飯食べて帰ろうか」
僕はちょっとバツが悪かったけど、麗美さんの笑顔が見られたから嬉しかった。
裸のまま外で脱いだ二人の服を取りにいく僕。僕の学生服のズボンは泥だらけだったが、麗美さんのワンピースは運良く汚れていなかった。
「日頃の行いがいいからよ」
と機嫌よく鼻歌混じりに僕からワンピースを受け取る麗美さんだったが、後部シートに置いてあったエルメスのバックに、入れたはずのブラとパンティがないことにショックを受けていた。
「日頃の行いッスかね。イヒヒヒヒ」と僕。
「もう!喰らえ!バカ」と照れて笑いながら繰り出されるパンチ。
麗美さんの綺麗な中段突きが僕の肩にヒットして、崩れ落ちる振りをする僕。笑い合っているこんな時間がずっと続けばいいのにと心から思った。
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