トマトさん。
コメントありがとうございます。
嬉しいお言葉身に余る思いです。
それでは続きを、、、
************
ソファに座ったさおりさんは力なく背もたれにもたれた。
僕はさおりさんの右隣に腰を下ろし、左手で彼女の左肩に手を回した。
左手に力を入れてさおりさんを僕の方に引き寄せた。
心理学で身体的接触というのは、その人の持つパーソナルスペースに侵入し、相手との距離を一気に縮めるといった素晴らしい方法の一つである。
これによってさおりさんの感覚は麻痺し、僕のことを親しい間柄であると脳が錯覚するのである。
そして、さらに追い討ちをかけるように僕は右手で彼女の髪をかきあげ、さおりさんの右耳に口を近づけ「あなたのことが好きです。僕だけがあなたの魅力を知っています。あなたのすべてを愛しています。」と囁いた。
耳という感覚器官は脳に近いことから、僕の声がさおりさんの脳に届きやすいといった効果がある。
さおりさんの心をより一層開かせるためにも、甘い言葉が必要不可欠である。
そしてこの時、さりげなく耳に息を吹きかけることも忘れてはならない行動の一つである。
僕がさおりさんの耳元で囁くと、さおりさんは身体を少しビクンとさせて僕の声に応えた。
(ここまで来たらあとわずか、これで完全にさおりさんを落とせる。)
僕は右手でさおりさんの顎に手をかけた。
ゆっくりとさおりさんの顔を持ち上げ、僕はさおりさんの目の前に顔を近づけた。
「目を開けて僕の目を見つめてごらん。」
陶酔したようなトロンとした目つきでさおりさんは僕の目を見つめた。
僕は瞬きをせずじっとさおりさんの目を見つめ返した。
この間約10秒。
沈黙する事で、さおりさんは必然的に僕の目に集中した。
その瞳には僕という男だけが映し出されていた。
目というのは非常に重要な器官である。
目は脳の一部であり、しかもそれが表に出ている唯一の器官である。
「目は口ほどに物を言う」という言葉はまさにその通りで、目を見つめるだけでその人をコントロールすることが可能になる。
お互いじっと目を見つめ合い、僕はゆっくりと彼女の唇に自分の唇をそっと重ねた。
さおりさんの脳は僕に完全に支配され、僕の舌の動きに合わせて彼女は舌を絡めてきた。
※元投稿はこちら >>