パソコンの画面に映し出されていたのは、親父とさおりさんとの記録と称したホームページの下書き画面であった。
「これを、、ネットに晒したの、、、?」
僕は首を大きく左右に振った。
「心配しなくていいですよ。まだアップロードしていませんから。」
さおりさんの顔色が先ほどまでの赤ら顔から一気に青ざめていき、唇も紫に変色するほど恐怖に怯えているのが手に取るようにわかった。
「こ、、これを、、一体どうするの、、、?」
震える声を喉の奥から搾り出すようにさおりさんは僕に尋ねた。
「あなた次第ですよ。」
ここまできたら僕はさおりさんに対して申し訳ないという気持ちよりも屈服させたいという気持ちが優った。
「そ、そんなぁ、、、どうしたらいいのですか?」
「それはあなたが決めることです。」
僕の心の中で鬼が顔を出した。
僕の体の中にある血は親父の血を濃く受け継いでいたようだった。
さおりさんは俯いたまま、着ていた服に手を掛けゆっくりと脱ぎ始めた。
僕はさおりさんの手を握りしめ、彼女の動きを制止した。
「えっ?」
さおりさんの表情は驚きを隠しきれなかった。
「あなたを困らせたい訳ではないので、、、」
そう言って僕はパソコンに映し出されたホームページの下書き画面の右上にある削除ボタンにマウスを合わせクリックした。
さおりさんは僕の行動に呆気にとられていた。
「僕はあなたの恋人になりたいのです。結婚されていることは知ってます。でも、僕も本気なのです。婚外恋愛でも構いません。あなたを愛し続けたい。あなたの全てを愛したい。それが僕の本心です。」
さおりさんは返答に困っていた。
彼女は落ち着きをなくし、その場を小刻みに行ったり来たりと歩き回っていた
※元投稿はこちら >>