真由がお家に遊びに来たのは、近所の公園の桜が散った頃の金曜日の夜でした。
久し振りに私の夫と顔を合わせる真由は彼のために、ワインと生ハムを手みやげに持ってきてくれました。
「龍ちゃん、久し振りぃ、元気だった? 」
龍一という名の夫を真由はずっとそう呼んでいます。
「真由ちゃん、相変わらずきれいだね」
二人の挨拶を聞いていると、今にも抱き合ってキスをするんじゃないかと思うほど仲良さげなんです。
私たちが結婚する前に引き合わせてからのお付き合いですから、もう13、4年になりますので完全に気心は知れています。
「龍ちゃん、来週冴子を温泉旅行に誘いたいんたけどさぁ、だめ?」
「だめよ、真由、そんな急に…」
何の前触れも無かった突然の真由のお誘いに、私は戸惑いましたが、夫は優しく言ってくれました。
「いいじゃないか冴子、真由ちゃんと一緒なら何の心配も無いんだから…たまにはゆっくりしておいで…」
「でも…あなた独りで…」
「大丈夫だよ、一晩くらい」
翌週の土曜日の朝、駅での待ち合わせを約束した真由は、更にグラスを重ねていき、あの妖艶な表情の彼女が現れていました。
「真由大丈夫?お布団用意したからもう寝なさいよ」
和室に敷いたお布団に真由を寝かせてから、私はシャワーを浴びて寝室に入りました。
ベッドに潜り込むと直ぐに、珍しく夫の手が延びてきて驚かされました。
その前は前回の出張から帰った日以来ですから、2ヶ月振りくらいのことです。
でも…階下の和室には真由が寝ているというのに、とてもその気にはなれません。
そんな私の気持ちを知ってか知らずか、彼は身体をまさぐり続けます。
「やめて…ね、…真由が…真由に気づかれる…」
じわじわと沸き起こる快感の波を、なんとか抑え込もうとしましたけど、いつしか私はその波に流されていきました。
「あ…」
彼の手が下着の中に入り込んできた時には、とっくに潤みが溢れていて、彼の指はすんなりと私の花芯に突き刺ささります。
「あ…いや…あなた…」
夫の胸に縋りつき、私は肉の悦びに打ち震えていました。
「ほら、もっと声を出しなさい
真由ちゃんに聞こえるように…」
「だめよ…ホントに聞こえちゃう…」
真由の存在を気にする私に対して、夫も別の目的で彼女を気にしていたのです。
彼は確かにこのシチュエーションを楽しんでいる様子でした。
同じお家に真由がいることに、異常なほど興奮していたんです。
だからわざと私に愛撫を加えて喘ぎ声を出させようとしていたんです。
必死になって声を殺していると、彼は突き挿れた指の抜き刺しを始めました。
「あ…だめ…だめ…だめぇ~っ! 」
あまりにも激しい指の律動に、私は意に反してあっと言う間に絶頂の高みに押し上げられてしまいました。
彼は休む間も与えずに、私を裏返しにして身体を繋げてきました。
四つん這いになった私を犯しながら左手指で乳房を、そして右手指は股間に回して花芽を捉えています。
彼は真由にも聞こえるように、私のお尻に激しく腰を打ちつけてきました。
ペチャペチャといやらしい音が連続して響いています。
「やめて…やめて…恥ずかしいわ…」
もう間違いなく真由の耳にも達している筈です。
親友がお泊まりしている時に、いやらしい音や声を家中に響き渡らせているなんて…。
恥ずかしい、恥ずかしい、と思えば思うほど私の肉体は燃え上がり、自分でも制御出来なくなってしまうのです。
「あっ…あなたぁ…ああ~っ! 」
「昨夜は激しかったわね」
朝食の支度をしながら真由が、からかうように言葉を掛けてきました。
「円満そうで安心したわ」
「本当に久し振りだったのよ、2ヶ月くらい…」
「私がいたから冴子、余計に感じた?」
真由の質問には答えられませんでした。
私の心を見透かされたような気がして…。
ただ黙って顔を赤らめているだけでした。
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