生で山本さんの胸を見た興奮が冷めやらぬまま、僕はレジに並んだ。
レジには50歳ぐらいのおばちゃんが必死に僕の前にいる客の対応をしていた。
「2番目にお待ちの方こちらのレジにどうぞ。」
その声の主が山本さんであることはすぐにわかった。
僕は股間にぶら下げている逸物がまだ大きいままであることが恥ずかしかった。
だが、山本さんは再度「2番目のお客さま、こちらのレジにどうぞ。」と言われ、彼女に股間の様子を悟られぬよう内股になって歩いた。
「32番を一つ。」
山本さんにいつものタバコの番号を告げて財布から小銭を取り出そうとした。
「画面をタッチして下さい。」
「ピッ」
「ありがとうございます。代金は530円になります。」
僕は手に持っていた小銭を落としそうになり、慌ててカウンターと自分の足にある隙間を閉じようとして、両脚の太ももをレジカウンターに押し付けた。
すると、カウンターの高さがちょうど僕の股間の高さと同じ位置であったことから、僕の逸物がカウンターの上に乗ったような形となった。
僕の手から逃げるようにして落ちた500円硬貨がちょうどカウンターの上に乗った僕の逸物のすぐ横に落ちて、コロコロコロっとカウンターの下に転がりそうになった。
山本さんはお金が落ちるのを阻止しようと咄嗟に左手を前に出してお金を手のひらで上から押さえ込もうとした。
そのおかげで500円硬貨は山本さんの手のひらですっぽり覆われたのだが、その手の中指の指先が僕の逸物の先をズボンの上から触れてしまったのであった。
山本さんは一瞬固まったような表情を浮かべた。
僕の顔は一気に真っ赤になり、顔から火が吹きそうなほど恥ずかしさがこみ上げてきた。
僕は慌てて残りの30円を山本さんに渡そうとした。
僕の手の動きを見て山本さんはハッと我に返り、いつものように対応を始めた。
だが、山本さんの耳は真っ赤になっており、心なしか彼女の声がいつもより上擦っていたように感じた。
10円硬貨を山本さんの手のひらに乗せる時に触れた僕の指先が、先程僕の逸物の先に触れた中指に偶然触れた。
「きゃっ」
という小さな声とともに急いで手を引っ込めた山本さんは、手にしたお金をレジスターに収めレシートと商品を僕に素早く手渡して、次の客に声をかけ始めていた。
僕は何だか嬉しい気持ちと申し訳ない気持ちが入り混じった感覚を鎮めるため、店外に設置されている灰皿の元に行き先程買ったタバコの封を切って、中から1本取り出し火をつけてタバコをふかした。
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