進藤の手が僕の左腕を掴んだ。
その力は男の僕でも振り払うことが出来ないほどの力だった。
僕の左腕に注射器の針が突き刺さった。
ブスっ
ゆっくりとその液体が僕の体の中に入っていった。
「はぁぁぁぁぁぁあ、、、身体がぁ、、、」
僕は不思議な感覚になっていった。
脳が覚醒するというよりむしろ身体が熱くなるだけだった。
知識で知っている覚せい剤のそれとは大きく異なるものだった。
だが、確実に僕の身体は変化していた。
僕の逸物はこれ以上ないぐらいパンパンに膨らみ、痛いほどの膨張を感じた。
「どうだ?これでもまだ覚せい剤だと思うか?」
進藤の声は僕の脳に直接語りかけてきたみたいだった。
だが、それは不思議と嫌な感じはしなかった。
「なぁに、これは単なるサプリメントだ。L-シトルリンというのを知らないか?これは体内の血流を良くするだけの効果だ。だが、これを打てば気持ちよくなれると彼女らには伝えている。これにそんな効果はない。だが、彼女らはそれで十分淫乱になれるのだ。それをプラシーボ効果という。それぐらいお前も知っとけよ。」
進藤は今までにないぐらい丁寧に話しかけてきた。
僕は自分の進藤に対する思い込みを少し恥じた。
だがまだ、すべてを信用したわけではなかった。
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